藤田医科大学と川崎重工、配送ロボット「FORRO」本格運用で医療現場の負担を3割削減

藤田医科大学と川崎重工、配送ロボット「FORRO」本格運用で医療現場の負担を3割削減

藤田医科大学と川崎重工業株式会社は、2025年10月から藤田医科大学岡崎医療センターにおいて、屋内配送ロボット「FORRO(フォーロ)」の本格運用を開始した。医療従事者の負担軽減と業務効率化を目指す取り組みとして注目される。

日本では高齢化に伴う患者数の増加と労働人口減少による医療従事者の確保が課題となっている。質の高い医療を持続的かつ安定的に提供し続けるためには、医療現場の業務自動化により、医療従事者の負担軽減や業務効率化を推進し、専門業務に集中できる環境整備が不可欠だ。

試験運用で効果を実証

本格運用に先立ち、2025年7月1日(火)から9月30日(火)までの3か月間、岡崎医療センターにおいて導入効果検証のための試験運用を実施した。

試験運用では、外来エリア(1階)と病棟(4階-7階)、検査室・薬剤室(1階)との間で、FORRO2台を用いた検体および薬剤の配送を実施。エレベーターによる階移動も含まれる。

効果測定には川崎重工の屋内外位置情報ソリューションを活用し、医療従事者60名の位置を常時記録。移動先や距離の変化を計測した結果、医療従事者が配送のために担当エリアを離れる時間数を大幅に削減できることが確認された。

具体的には、病棟エリアの医療従事者25名で1日平均29%、外来エリアの医療従事者35名で1日平均32%の削減効果が得られた。

愛称は「みどり」と「さくら」

本格運用を開始した2025年10月には、医療従事者や患者に配送業務に従事するロボットへの親しみを持ってもらうため、病棟のイメージカラーにちなんで、それぞれ「みどり」と「さくら」という愛称がFORROに与えられた。

現在、2台のFORROを用いて、外来エリアおよび病棟エリアにおいて24時間体制で配送業務に従事している。

藤田医科大学と川崎重工業は、今後も医療従事者の負担軽減および業務効率化に向けて、ロボットのさらなる活用方法について検討していく。

なお、今回の試験運用には、愛知県の「ロボット未活用領域導入検証補助金」を活用している。

FORROについて

「FORRO」は、川崎重工が「ヒトは、ヒトにしかできないことを。」をコンセプトに、深刻化する労働力不足に対するこたえのひとつとして創出したサービスロボット。医療従事者とともに働くパートナーであるとともに、患者からも親しみを持って迎えられる外観を備えている。

屋内外位置情報ソリューションについて

川崎重工が提供する「mapxus Driven by Kawasaki」は、Mapxus社の技術を活用した屋内外位置情報ソリューション。GPSに代表されるGNSS(衛星測位システム)だけでは位置情報の取得が困難な屋内外のあらゆる空間において、一般的なWi-Fi環境のみで位置情報と地図情報を提供する。

屋内外ナビゲーションやリアルタイム位置情報の共有、移動軌跡の可視化・データ化によって、業務改善・省人化を実現する。ショッピング施設、レジャー施設、国際空港、医療機関、介護施設への導入事例がある。

《ロボスタ編集部》

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