西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)と株式会社グリッドは、鉄道車両基地における構内作業計画を自動作成するAI最適化システムを共同開発している。
2026年4月より、吹田総合車両所 福知山支所をモデルとしたアルゴリズムの検証を開始した。
AIと鉄道ノウハウを融合した最適化システム
鉄道車両基地では、車両の到着・出発、検査、分割・併結など多岐にわたる作業が日々発生する。これらに対応する構内作業計画は、多数の制約条件を同時に満たす必要がある極めて複雑な業務であり、これまでは熟練担当者が標準の構内ダイヤに手書きで加筆・修正しながら計画を組み立ててきた。
今回開発するシステムは、JR西日本が長年培ってきた鉄道運用ノウハウと、グリッドのAI技術を融合したもの。標準の構内ダイヤや当日の車両検査情報をもとに、車両の移動・分割・併結などを反映した構内作業計画を自動生成する。
作業時間を約2時間から10分に短縮
同システムの導入により、福知山支所では1日の構内作業計画のうち入換計画・帳票作成に関わる約2時間分の作業を10分程度で実施できる見込みだ。突発的な運用変更時に短時間で計画を作り直す負担の軽減に加え、高度な経験やノウハウを要する業務の技術継承課題の解消にも貢献することが期待される。
両社は2024年よりシステム開発に着手しており、2027年度の福知山支所での実用化を目指して開発を継続する。また、列車遅延に起因するダイヤ乱れへの短時間対応機能の開発も検討中だ。
JR西日本は今中期経営計画(2026~2030)において他の車両基地への展開を念頭に置いており、基地ごとに異なる線路配置や運用ルールに柔軟に対応できる汎用的な設計を目指すとしている。