GMOインターネットグループのGMO AI&ロボティクス商事株式会社(GMO AIR)は2026年8月7日、ヒューマノイドを安全に運用するための新たな仕組み「GMO SAFE」を提供すると発表した。
機体や利用環境のセキュリティリスクを評価したうえで、ネットワーク設定・周辺機器・搭載ソフトウェアを適切に構成し、ロボットごとにセキュアな運用環境を整える。GMO AIRはこの取り組みを「ロボットに着せるセキュリティウェア」と表現している。
ヒューマノイドの社会実装拡大でセキュリティ課題が浮上
ヒューマノイドの社会実装が世界的に加速する一方で、安全性やセキュリティの確保が課題となっている。人と同じ空間で稼働し、常時ネットワークに接続されるヒューマノイドは、カメラやマイク、各種センサーを通じて多様な情報を扱うため、機種や利用環境に応じた対策が求められる。
米国ではヒューマノイドを含むコネクテッドデバイスの安全性について議論が進み、2026年7月には米連邦通信委員会(FCC)でも検討が示されるなど、関心が高まっている。
GMO AIRは「リスクがあるからロボットを使わない」のではなく、リスクを正しく把握し対策を講じることが必要だとして、GMOインターネットグループが30年以上培ってきたインターネットインフラ運用の実績と、グループ内のサイバーセキュリティ専門会社GMOサイバーセキュリティ byイエラエの知見を組み合わせて「GMO SAFE」を開発した。
リスク評価・環境設計・監視の3本柱で構成
「GMO SAFE」は、(1)機種ごとのセキュリティリスク評価、(2)評価結果を踏まえた安全な運用環境の設計、(3)運用中のセキュリティ監視、の3点で構成される。
リスク評価では機体のハードウェア・ソフトウェアの脆弱性評価や、顧客の用途に応じた脅威分析を行う。環境設計では、機種選定の提案から通信設定、ネットワーク構成、周辺機器の追加まで踏み込んで提案する。
運用開始後もネットワーク通信を監視し、不正なデータのやり取りを検知した場合は通知する仕組みを備える。なお「GMO SAFE」の提供対象はGMO AIRで購入したロボットに限られ、構成設計は個別見積りで対応するとしている。
今後はアプリケーション層の保護機能も拡張へ
GMO AIRは、ヒューマノイドの脆弱性は今後も明らかになり続け、メーカーによるソフトウェア更新も継続的に行われるとし、導入時に安全だった構成がそのまま安全であり続けるとは限らないと指摘する。
今後は対応機種を拡大するとともに、アプリケーションレイヤの保護にも対象を広げ、機体の位置情報に基づくジオフェンスや、特定条件下での強制停止といった機能をオプションとして提供する体制を整える方針だ。将来的に機体メーカー自身がこうした安全運用の仕組みを標準的に取り入れる世界の実現を目的とする。
GMOインターネットグループ代表取締役グループ代表の熊谷正寿氏は、フィジカルAIを「少子高齢化で縮む日本産業を救う最大の革命」と位置づけたうえで、その社会実装には安全とセキュリティの確保が欠かせないとコメントしている。
ロボスタオンラインセミナー情報
「AIロボティクス立国」実現へ ロボット議連が示すフィジカルAI時代の国家戦略
ロボット議員連盟会長であり、自民党経済産業部会のロボティクス戦略プロジェクトチーム座長も務める山際大志郎衆議院議員をお招きして、オンライン対談「AIロボティクス立国」実現へ ロボット議連が示すフィジカルAI時代の国家戦略 を開催します。

2026年、日本政府はAIロボティクスを新たな成長分野として位置付け、「AIロボティクス戦略」を策定しました。この戦略の策定を政治の側から後押ししたのがロボット議員連盟であり、2026年6月には新たな提言をまとめ、官房長官へ手交しています。
ロボット議員連盟が提言に込めた狙い、政府が「AIロボティクス戦略」を策定した背景、米国・中国との競争をどう捉えているのか、日本の強みはどこにあるのかについて詳しく聞きます。
また、産業界、スタートアップ、研究機関は今後どのような役割を担うべきなのか。ロボット産業に携わる人が知っておきたい、日本のAIロボティクス戦略の全体像と、社会実装に向けた具体策に迫ります。
先着で無料ご招待します。詳しくはこちら。
急成長する中国ヒューマノイド市場をデータと政策、日中連携事例から読み解く
ロボスタではオンラインセミナー「日本企業は中国ヒューマノイド産業とどう向き合うべきか 急成長する中国市場をデータと政策、日中連携事例から読み解く」を開催します。

匠新(ジャンシン)は、「日中イノベーションのエコシステム」をつくることを掲げ、日本企業と中国企業、政府機関、大学、投資家、メディアをつなぎ、日中間の事業連携を支援してきた企業。中国ヒューマノイド市場の最新動向とデータ分析、中国イノベーションの現場、日本企業との連携事例、日本企業は中国ヒューマノイド産業とどう向き合うべきか、などについて解説していただきます。
世界をリードする中国ヒューマノイド産業の現在地と、日本企業にとっての連携・参入の可能性を、データと具体的な事例から読み解く貴重な機会です。
先着で無料ご招待します。詳しくはこちら。