【けいはんな学研都市】ATRオープンハウスに行ってきたよ(レポートその1)
初めまして、ロボスタ大阪特派員の藤原です。
10月29日(木)30日(金)に京都のけいはんな学研都市(同一地区には京セラやオムロン等の研究所もあります)で開催されたATRオープンハウス2015の2日目に行ってきましたのでリポートします。
ATRオープンハウスは、日本のロボット界をリードするATRが毎年開催している研究発表の場で、2008年から現在のオープンハウスという名称になりました。
筆者は初めてこの展示イベントの2日目に来場したのですが、たった一度でATRオープンハウスを極めましたので” ATRオープンハウスの歩きかた”をご披露したいと思います。来年のATRオープンハウス2016を来場される方のご参考になれば幸いです。
- 10時の開場に合わせて来ました。近鉄けいはんな線「学研奈良登美ヶ丘」駅から奈良交通バス56・58・59系統に乗ります。最寄りのバス停はというと、到着するとアカデミックな感じの紳士がぞろぞろ下車するので直に分かります。
” ATRオープンハウスの歩きかた”で大切なのは、先ずは、展示の見どころを端的に説明してくれるミニプレゼンテーションを見ること(ミニプレゼンテーションに間に合うように来場スケジュールを組むこと)です。
選りすぐりの展示を5分で紹介してくれますので、沢山ある展示を効率良く回ることができます。昨年のイベント資料を見てもミニプレゼンテーションがありましたので、必勝パターンと確信します。
- 備忘目的でiPhoneで撮った写真が1枚ありました。もし1日しか行く機会がなければ、2日目を狙いたいところです。
ミニプレゼン会場では、2日目の初っ端ということで企画・広報チームの藤村智子さんからの説明がありました。
ワンフレーズでビビっときたのが「R&D as a Service」という言葉でした。筆者なりの解釈では、のんびり学術研究しているのではなく事業に繫がる価値を創造する、という決意表明のように思いました。
- こちらの藤村女史が筆者にプレスの腕章を提供してくださいました。お陰様でカメラを抱えてガツガツ凸できました。
- 「R&D as a Service」がワンフレーズで腑に落ちました。
順番にミニプレゼンテーションのご紹介をしたいと思います。トップバッターはATR脳情報研究所のブレインロボットインターフェース研究室の寺前 達也さんです。
BMI外骨格ロボットシステムのご紹介ということで、HALで有名な外骨格ロボットのリハビリ利用について話してくださいました。
BMI外骨格ロボットのBMIというのは、肥満度チェックのBMI(ボディマス指数)ではく、「ブレイン・マシーン・インターフェース」の頭文字です。ATRの中のヒトには当たり前の用語だろうと思うのですが、後から調べて知りました。
ロボットが自律的にバランスをとってくれるので押しても引いても倒れません。因みに、下の写真はマネキンの足に外骨格ロボットを装着しています。
2番手は石黒弘特別研究所(中のヒトは石黒トッケンと呼んでいるみたいです)の港 隆史さんの発表です。ミニプレゼンの後に、デモのほうにも伺ったのですが、献身的なデモ回しが印象的な御仁でいらっしゃいました。
科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業 総括実施型研究(ERATO)という座組で今年の4月から活動が開始されています。今年のATRオープンハウス2015の目玉に違いありません。筆者のゴーストが囁いています。
ERICA様 キターーーー!!! 世界一お美しいロボットでしょう。
「人らしく関わることができるマルチモーダルな対話能力」が謳われていますが、”マルチモーダル インターフェース(Multimodal Interface)”とは、視覚・聴覚を含め、複数(Multi)のコミュニケーションモードを利用し、システムとインタラクションを行う、インターフェースの様式(Modal)のことを指すそうです。Wikipediaに書いてありました。
我々ヒトがコミュニケーションを実現させる時には、もちろん会話をすることによる情報(バーバル情報)
によって遣り取りが成立しますが、同時にロボットにとっては誰が喋ったのかという声の方向や気配(ノンバーバル情報)が必要になります。
後ほど、ERICA様のデモゾーンの詳細レポートをお届けしたいと思います。”LRF”とはレーザー・レンジ・ファインダーの頭文字で、人位置測定のために自動車の自動運転にも用いられる技術ですね。
3人目以降の発表者に関してはレポートその2でご紹介したいと思います。