学生自身が気付いてない能力を人工知能が発見、それを評価する企業をスマホで結ぶ「 GROWマッチング」登録数が2万5千人を突破、企業が重視する7つの能力とは

人工知能を利用して企業とマッチングする「GROWマッチング」は、ユーザーの81%がそれまで自分で気づかなかった能力を発見したとしている。
「GROWマッチング」はInstitution for a Global Society株式会社が提供するアプリ。学生の能力(コンピテンシー)の360°評価をもとに、自分が気付かなかった能力を教えてくれるとともに、その能力を適正に評価してくれる企業をマッチングするサービス。
サービスは2016年2月より開始しており、2017年3月時点で学生の登録数は25,000名を突破した。

また、GROWは、朝日新聞社と提携して、学生の『現状把握』から『成長』の支援、そして『企業と学生をつなぐマッチング』 までをワンストップで提供し、成長した新しい就活の場を提供するとしている。

具体的には、企業がビジネスの場で求める行動特性や能力(コンピテンシー)をベースに、企業側が求めるコンピテンシーと、そのコンピテンシースコアが高い学生をマッチング。企業の採用担当者から面接オファーがきたら、各企業の選考プロセスへ進むとの流れになる。

学生時代の成長を友人に評価してもらう「360°コンピテンシー評価」と、スマホ画面上の操作する人の指の動きで診断する「潜在性格診断」で、超客観的な自己分析を行うことができる。360°コンピテンシー評価のアプリはいくつかあるが、現状でスマホに対応しているのはGROWのみだとのこと。

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GROWアプリの特徴のひとつは、プロフィールを入力すると「就活早道コース」を選択できることだ。このコースでは友人・知人に評価を依頼することで、企業が求める7つのコンピテンシー「就活力」を、チェックすることが可能に。さらに、コンピテンシースコアをもとに、企業とのマッチングが自動で行われる。




企業が学生に求める7つの能力「就活力」と業界別の特徴

企業が求める能力として、多くの調査ではコミュニケーション能力が挙げられているが、企業がコミュニケーション能力をどのように捉えているかのヒントを探るべく、GROW導入企業が重視するコンピテンシーを分析したところ、多くの企業が学生に求めるものとして、下記の7つが重視されていると言う。

1.課題設定力
誰も問題と思っていないことに対して、問題意識をもつ感度の高さや視野の広さを備えている。「なぜ、そんな問題が起こるのか?」「当たり前に思われていることは、それでいいのか」と考える力。

2.解決意向
困難なタスクにも計画的に取り組み、高い確率で達成できる。「なぜ、達成できなかったのか?」を冷静に分析する。

3.創造性
他人と同じことをよしとせず、常に新しい、より良いアプローチがないか考える。既存の考え方や発想をもとにしたときにでも、その延長線上ではなく、新しい付加価値を備えたものに昇華できる。

4.論理的思考
物事や課題に対して、どこがわかりにくい部分で、どこから説明すれば全体像がつかみやすいのかを理解できるため、他者に問題やその解決策をわかりやすく説明することができる。

5.耐性(やりぬく力)
困難な状況にあっても、目標達成を諦めず、常に前向きな姿勢を維持することができる。常に、ポジティブな経験や学びの要素を引き出して、物事を前向きに捉え直すことが可能。

6.共感・傾聴
相手の感情や思考を的確に読み取る力、相手の立場にたって物事をとらえ、その人が見ているように目の前の状況を見る力、自分とは異なる考えを持っているであろう相手に対し、「この人は何を考えているのだろう」という興味と関心を持ち続けることができる。

7.決断力
的確な状況判断と情報に基づいて質の高い決定を迅速にくだすことができる。一度下した決断について、その根拠となるデータや判断基準を説明することができる。

これには業界別の特徴もあり、その中でもIT、メディア、ビジネスコンサルティングでの特徴は以下の結果となった。

▼IT企業:成長
自己の成長、将来の自分のために今の時間やエネルギーを「投資」することができる。
▼メディア企業:疑う力
どのような考えに対しても裏付けを求め、前提となっている条件が何かを検証する。
▼ビジネスコンサルティング企業:個人的実行力
自分が取り組む課題を「自分事」としてとらえ、それを解決するための努力を惜しまない。

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ロボスタ編集部

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