【CeBIT 2017】世界最大級のコンピュータエキスポ、CeBIT出展ロボットを紹介! Part.3
(【CeBIT 2017】世界最大級のコンピュータエキスポ、CeBIT出展ロボットを紹介! Part.1、Part.2からの続き。)
2017年3月20〜24日、ドイツ・ハノーバーの国際見本市会場で開催されている「CeBIT 2017」。今回、RT Corporationさまから頂いた現地からの新たな写真を紹介します。またRTさんの出展内容についても紹介します。
CeBIT 2017ブース紹介
RT corporationさんの出展
Google JapanのTensorFlowのブースで、RT corporationさんも出展しています。
TensorFlowを使った実用例の紹介、実演を行って大盛況だそうです。以下中川友紀子代表による説明です。
「デモでは、お皿をおくことをトリガーとして、画像認識にはいります。ここではカメラでとらえた画像から、お皿、唐揚げの位置を検出するのが役割です。もちろん、唐揚げはから揚げであるということも識別し、位置と大きさから、取りやすそうな(なるべく小さいもの)唐揚げの位置を出力してきます。その後、ロボットがその位置を受け取り、ピッキングしに行きます。ピッキングした後は、きちんと指が唐揚げをおさえているかどうかをセンサーで検知しています。そのため、つかむのを失敗したり、途中で取り落としたりするといったんホームポジションにもどってきてリトライします。うまくつかめていれば、お皿に盛り付けてくれます。」
「この中のから揚げはから揚げであると認識するところにTensorFlowを使っています。
人間には何でもない、「唐揚げをから揚げであると認識する」というのはロボットにとってとてもむずかしいことです。練り物(いわゆるちくわとかウィンナ)などの整形食品と違い、自然由来の食べ物は二つとして同じ形状のものがないからです。その中でも唐揚げは、色むら、形状、オイルによる光の反射、どれをとってもマシンビジョンには認識しづらい要素をたくさんもっています。
そのため、数百枚の正解画像とさらにその倍の不正解画像を用意し、TensorFlowをつかった機械学習で学習をさせた結果を使っています。」
「ピッキングに関しては、NEKONOTEのトルク指令、電流検出による柔らかい制御がこのデモを実現させています。唐揚げのような衣が剥げてしまったら見た目がわるくなるような繊細な食べ物でも、やわらかくつかむことでお皿に盛り付けるというのを実現しています。」
技術的に凄いですし、ドイツ人に唐揚げを見せるのというのも素敵です。
レポート、まだ続きます!お楽しみにっ。
CeBIT 2017
ABOUT THE AUTHOR /
中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。