株式会社ワン・トゥー・テン・ロボティクス(1→10Robotics)は、”空気を読む”会話エンジンパッケージ「PECO (ペコ)」を制作。会話体験パッケージとして発売することを発表した。
1→10Roboticsはこれまで、ロボット・スマートデバイス・コネクテッドカー・チャットボットなどを通じて、さまざまな会話体験を提供してきた実績をもつ。こうした体験作りの知見を活かし、会話エンジン「PECO」をリリースする。
従来の会話エンジンは、テキストを中心としたやりとりがベースだった。現時点ではそこで扱える情報量も情報密度にも限界があり、人工知能の次の発展には、マルチモーダルインタフェースと呼ばれる、複数の感覚を横断し連携する知能が必要だと言われてきた。
そこで、「PECO」は視覚・聴覚・触覚・感情値などの感覚情報や、ユーザー属性や記憶、環境情報などを統合して、文脈として把握することを前提に、新たに設計からやり直した会話エンジンとして開発。センシング機能やイベント情報を取り扱うことで、”空気を読む”会話を実現しているのだという。
この会話エンジン「PECO」は、ウェブでのチャットボットの他にも、アニメなどのキャラクター、車やスピーカーなど会話デバイス、そしてロボットまで、様々なものに対応ができる。たとえば、10月1日(日)にリニューアルされた「1→10Robotics」のコーポレートサイトでは、同社のキャラクター「モッチ」から、会話ソリューションを試すことができる。
同社代表の長井健一氏は、ソフトバンクロボティクスのPepperに企画段階よりプロジェクトへ参画し、一般発売の実現へと貢献してきた実績をもつ。ロボットとのコミュニケーションをひたすら考えてきた会社が作る会話エンジンは、きっとロボットやデバイスをより魅力的にしてくれることだろう。