シャツを折りたためるロボットをクラボウが展示!2台が協働してビーズ玉に糸を通すロボットも。第2回ロボデックスで

東京ビッグサイトで開催されている第2回ロボデックスで、シャツを折りたたむロボットが展示されている。また、2台が協働してビーズ玉に糸を通すロボットも見ることができる。どちらも倉敷紡績、クラボウが展示しているロボットだ。



高速3Dビジョンカメラがポイント

クラボウが今回のロボデックスで参考展示したのは、Tシャツを折りたたむロボット。しかし、クラボウはロボット開発の企業ではない。ロボットは安川電機製で、この技術の要となっているのはクラボウが開発した「高速3Dビジョンカメラ」だ。


ロボットはまず、Tシャツがどのような状況にあるのか(自分がどう持ったのか)を確認する。シャツの下をつかんで、更に下をつかんで対角線上に持った後、両袖の部分をつかんで準備完了。左側の棚の上にシャツを置くと上手に折りたたむ(冒頭の写真)。

3Dカメラのビジョン技術を応用して、ロボットが正確にTシャツの状況を把握して、折りたたむための手順を踏む。実は昨年の国際ロボット展でも同様の3Dカメラによってシャツを折りたたむロボットを同社は展示したが、ロボットが持ったシャツは揺れるため、その時に使用した3Dカメラでは揺れが収まるまで数秒待たなければならなかった。
それを今回のロボデックスでは「高速」3Dカメラにバージョンアップすることで、シャツが揺れている状態でもシャツの状況を瞬時に把握し、動作が数秒間止まることなく、ロボットが狙ったところをつかんだり、持ち替えたりする精度が向上している。

■ シャツを折りたたむロボット 高速3Dカメラのクラボウが展示

昨年の国際ロボット展では、デンソーが双腕ロボットでタオルを畳むデモを行ったが、使用している技術がそれとは全く異なるアプローチで行われている点も興味深い。


2台のロボットが協働でビーズに糸を通す(2Dカメラ技術)

クラボウのブースでは更に隣で、2台のロボットが協働してビーズに糸を通すデモも参考展示している。こちらは3Dカメラではなく、2Dカメラが2台でビジョンを取得、ビーズ玉を指の中で転がして、穴の位置を調整しながら上手に糸を通していた。


これは下記のような手順で行われている。

箱に入っているビーズを手探りで1つつかむ(ビジョンではなく多元知覚ハンドで行う) → 指の中で転がして(多元知覚ハンド)カメラにビーズの穴を向ける(2D認識技術) → 糸を通す(ビジュアルフィードバック技術) → 糸を持ち替えてビーズをつなげる。

ビジュアルフィードバック技術は立命館大学の川村教授から技術協力を受けて実現している。

■ ビーズに糸を通す2台のロボット クラボウがロボデックスで展示

ABOUT THE AUTHOR / 

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部では、ロボット業界の最新ニュースや最新レポートなどをお届けします。是非ご注目ください。

PR

連載・コラム