NVIDIA「GTC 2019で注目のロボットたちに会おう!」、GTCでは自律型ロボットの展示やロボット調教師が登場、1/10自動運転レースカーの組立ラボも予定

今年も米シリコンバレーでNVIDIA主催の「GPU テクノロジー カンファレンス(GTC)」が開催される。ディープラーニングやGPUの技術を中心に、世界中から識者たちが集まり、研究結果や開発状況を発表したり、新技術を紹介する、そんなイベントとなっている。
それに合わせてNVIDIAは「GTC 2019 で注目のロボットたちに会おう!」とブログで呼びかけている。イベントでは、AI を利用した自律動作マシンの現状と未来が見られると言う。自律型ロボットの展示やロボット調教師と呼ばれる女性が登場したり、ハンズオンやトレーニングセッション、1/10自動運転レースカーの組立や走行ラボなども用意される予定だ。

前回「GTC 2018」の基調講演の様子 ロボット開発のプラットフォーム「ISSAC」の詳細が明らかになった

同社は「GTC 2019は、スマート農業から DNA 塩基配列の決定まで、ほぼすべての業界をいかにロボットが変革しつつあるかを知るのに最適なイベントになる」としている。数々の開発者、研究者、そしてロボット研究の専門家とつながったり、最先端の AI イノベーションを聞いて、見て体験できるハンズオン ラボやトレーニングセッションなども用意されている。


配達ロボットや自律型イチゴ収穫機に注目

同社のブログによれば、Kiwi Campus、MIT、武蔵精密工業、Preferred Networks、Postmates X、カリフォルニア大学バークレー校、Postmatesなど、多彩な講演者陣やセッションが注目だと言う。(以下、NVIDIAのブログより抜粋)

イチゴを摘むロボットと言えばこの巨大ロボットを思い出すが・・(NVIDIAのGPUとAI関連技術を使ったスマート農業のロボット自動化事例)
Deep Learning for Robotics ~ロボティクスにおけるディープラーニング~
ロボットが自分で学習できるなら、ロボットのプログラミングに時間と労力を費やす必要があるでしょうか? カリフォルニア大学バークレー校、 OpenAI および Gradescope のピーター アビール (Pieter Abbeel) 氏が、行動を学習するための深層強化学習、徒弟学習、メタ学習について最新情報を紹介します。

Bringing Personal Robots Home: Integrating Computer Vision and Human–Robot Interaction for Real-World Applications ~パーソナル ロボットをご家庭に: コンピューター ビジョンと人間-ロボット間の相互作用の融合が実用化への道を開く~
Preferred Networks の羽鳥 潤氏が同社のロボット ピッキング システムについて解説します。ユーザーが日常の話し言葉を使って対話式に指示できるシステムです。

Human-Centered Interfaces for Autonomous Machines ~自律動作マシン用に開発された人間中心のインターフェイス~
NVIDIA のマデリン・ギャノン (Madeline Gannon) が、人間の (職を奪うのではなく!) 能力を高め、拡張するロボットを支援するための人間中心設計について最新の研究を紹介します。

「ロボット調教師」の異名を持つマデリン・ギャノンが多くの専門家の1人としてGTCで発表

Postmates’ Serve: Making Sidewalk Robots that Care ~ Postmates の「Serve」:
臨機応変に歩道を行くロボットの開発秘話~

Postmates の社会的意識の高いフレンドリな配達ロボット「Serve」に会いに行こう。ニック・フィッシャー (Nic Fischer) 氏が、実際の都市部の無秩序な歩道を移動する際に直面するさまざまな課題について説明します。


展示会場にもロボットを多数展示予定

共同作業、組み立て、検査、ピッキング、仕分け、移動、配達などをこなすロボットが多数展示されるようだ。例えば・・

Sarcos Robotics
同社のへび型ロボットをご紹介。複雑で危険な地形を自律走行でき、地下タンクの検査などに役立ちます。

Canvas Technology
物品の運搬に便利な工業用カート。それが自律的に動作し、工場や倉庫などの屋内環境を軽々と移動できるならなおさらです。Canvas がいかに道を切り開いているかをぜひご確認ください。

Meituan-Dianping
レストランから空腹の消費者のもとへ料理を運ぶ自律型の配送車両に、同社がどのように Jetson を利用して AI を搭載しているかがわかります。その 1 つが実際に展示されます。



ハンズオンの Jetson ラボ開催、自動運転レースカーも

GTCでは一般の展示会イベントとは異なり、ハンズオン ラボやトレーニングセッションが充実していることでも知られている。今回もロボットやドローン、監視カメラなど、小型のデバイスに活用できるAIコンピュータボード「Jetson」を実際に体験できるラボが、入門レベルから上級レベルまで用意される。また、自動運転レーシングカーの組立や走行が体験できるものもあるようだ。


Jetson 開発者ツール トレーニング ラボ
Jetson プラットフォームに対応したソフトウェアの開発時の生産性を最大化。一連の包括的な演習によって、NVIDIA の新しいツール セットの使用方法を学ぶことができます。

Jetson 101
DIGITS と TensorRT を使ったディープラーニング ワークフロー: ディープラーニング モデルの展開ワークフローについて学ぶことができます。これには、 NVIDIA DIGITS と、推論の高速化を可能にする NVIDIA のテクノロジ TensorRT を使った画像分類モデルのトレーニングが含まれます。

Jetson 201
ロボティクスにおける強化学習: ロボティクス向けの自律学習エージェントを作成し、ピックアンドプレイス、経路計画などのタスクや動作を可能にする深層強化学習の最新のアプローチに触れることができます。

F1/10 の自動運転カーレース: 10分の1のスケールで楽しさ10倍!
NVIDIA Jetson を利用して、10分の1スケールの自動運転レーシング カーの組み立て、走行、レースを行う方法を学ぶことができます。この実践的ラボでは、ロボット・オペレーティング・システム (ROS) を使い、ハードウェア センサーを組み込んで、走行アルゴリズムを実装する方法を参加者に説明します。

「GTC 2019」は、現地の3月17~21日、サンノゼ コンベンション センターで開催される。

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ロボスタ編集部

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