イチゴを摘む巨大ロボット!NVIDIAのGPUとAI関連技術を使ったスマート農業のロボット自動化事例

農業は自動化を求めている。
日本のように高齢化社会にまっしぐらの状況なら尚更だが、農業の労働者不足は国際的なものらしい。


筆者も先日、家族とイチゴ狩りに出かけて、お腹いっぱい甘い果実を堪能したが、最近はイチゴを棚の上で育てる「卓上型栽培システム」が多い。地面になっているイチゴに比べて、腰をかがめなくていいので、イチゴ狩りをする素人の私達にもとても楽ちんだった。農家の人にとっては収穫作業が楽になっているに違いない。これは実は、結果的にロボットにとっても収穫しやすい良いことなのだ。
イチゴって、1週間に3回の頻度で摘み取る必要があるそうだ。1つの苗からは1シーズンあたり40回収穫するというから驚きだし、農家の人の苦労が想像できる。また一方で、労働力不足に伴う問題は、手摘みを必要とするすべての農作業に深刻な未来の影を落とす。


イチゴ農家が支援するスタートアップがイチゴの栽培と収穫にディープラーニングを活用し、熟した実かどうかを識別して、摘み頃のイチゴだけを上手に丁寧に自動で収穫するロボットを開発した(スペインのAgrobot)。かなりデカイ。


どこにイチゴの果実があって、どれが熟しているか、どこを持って切ればいいか、人間が長年培ってきた経験だが、このロボットではそこにGPUとディープラーニングで学習したAIシステムが使われている。


この技術から農業の自動化、ロボット化の未来が垣間見えると、なんだか一部で話題になっているので、AIの実践例、農業ICTなどに興味がある人は要チェック。

■”I am AI” Docuseries, Episode 9: A Bountiful Harvest – Agrobot

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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