自動運転を実現するシミュレータでNVIDIAとデータドックが業務提携へ「新潟・長岡データセンター」を高水準な自動運転開発環境に推奨

業界最高水準のデータセンターサービスを提供する株式会社データドックは、NVIDIAとコロケーションパートナーシップを締結し、自律走行車のテストと検証を行うためのクラウドベースの仮想現実(VR)自動運転車両シミュレーション プラットフォームである「NVIDIA DRIVE Constellation(エヌビディア・ドライブ・コンステレーション)」に関して業務提携したことを発表した。(上の画像は新潟・長岡データセンターの外観)

データドックが運営する「新潟・長岡データセンター」は安定した電源供給や温度管理など、高スペックなデータセンターとして知られている。今回の提携は。自動運転車両シミュレーター「NVIDIA DRIVE Constellation」を設置、サービスまで展開できるファシリティとトレーニングを受けた技術者が揃う、NVIDIA推奨のデータセンターとなる。


数億kmに相当する自動運転の効率的なテストと評価が可能

自律走行車を物理的にテストを行うには膨大な時間と費用が必要となる。また、現実世界で安全に運転するためのトレーニングに必要な「稀で危険な条件」や「極端な条件」でのテストを十分に行うことができない。

「NVIDIA DRIVE Constellation」はVRシミュレーションを使用し、データセンターの範囲内でほぼ無限の条件とシナリオで、数億kmに相当する自動運転の効率的なテストと評価を可能にする。(関連記事「【GTC2019基調講演】トヨタ研究所TRI-ADがNVIDIAと自動運転技術で連携を強化!「Constellationはオープン」に衝撃が走る」)

NVIDIA DRIVE Constellation

データドックは2019年7月に発表されたディープラーニング(深層学習)用途などに適したNVIDIA DGXに対応するデータセンターを運営している企業として、「NVIDIA DGX-Ready Data Center プログラム」のパートナーに認定された。国内で認定された5社の中でも、最大提供電力が実効35kVA/ラックなど高い水準を満たしているデータセンターであることが認められ、今回の提携にいたる。

自社データセンターを持っていないもしくは、自社データセンターを持っているが設置要件を満たしていない国内の自動運転開発に取り組む企業の開発促進をサポートしていく。


NVIDIA日本代表 兼 米国本社副社長の大崎真孝氏は、次のように述べている。

■NVIDIA日本代表 兼 米国本社副社長 大崎真孝氏
「自動運転車両の開発を効率的かつ安全に実施するためには、堅牢な検証環境が不可欠です。本提携により、高い信頼性と可用性を備えたデータドック運営の“新潟・長岡データセンター”において、NVIDIA DRIVE Constellationを用いたシミュレーションによる大規模検証が可能となります。本提携が、高精度な自動運転車両の実現を加速する一助となることを期待しています。」


DRサイトやメインサイトとして活用可能 新潟・長岡データセンター

昨今、ビッグデータという言葉に代表されるように国内で流通するデータ量の飛躍的な増大に伴い、データサイエンスや人工知能(AI)が注目されている。大規模なデータ処理を必要とするプラットフォームは、高速な演算処理が可能なGPUコンピューティングへと移りつつあり、ディープラーニング分野、仮想通貨分野、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)分野にまで広がっている。

それに伴い、電力供給量など高スペックのデータセンターニーズが高まるとデータドックは考え、2018年1月より新潟県・長岡市に業界最高水準のファシリティ性能と電力効率を備えた寒冷地型データセンターを開所。「新潟・長岡データセンター」は、首都直下地震や南海トラフ巨大地震を考慮したDRサイトとしての活用はもちろん、GPUサーバー等で構成されるHPC/AIインフラを設置するメインサイトとしても活用可能。

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ロボスタ編集部

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