動く広告塔「HOSPI Signage」が電動モビリティを誘導 駅利用客の移動をサポート パナソニック「高輪ゲートウェイ駅」で実証実験

パナソニック、パナソニック プロダクションエンジニアリング、パナソニック システムソリューションズ ジャパン(以下、3社あわせてパナソニック)はJR東日本メカトロニクス(以下、JREM)と共同で、2020年3月14日に開業したJR山手線・京浜東北線の新駅「高輪ゲートウェイ駅」において2020年6月17日から6月30日まで、ロボットを用いた駅サービスの実用化検証を目的とした実験を行ったことを発表した。

「HOSPI Signage」が先導し・・

電動モビリティが自動で追従する・・


胴体3面の液晶ディスプレイに広告等を表示しながら自律移動

HOSPI Signage(ホスピーサイネージ)は人混みの多い施設内でも人や障害物を検知し、自律的に減速・回避し、回避できない場合には停止する機能を備える。実証実験でHOSPI Signageの胴体3面の液晶ディスプレイに感染症対策の注意喚起や駅の広告を表示しながら、予め設定された移動経路に沿って2階改札内コンコースを時速2.5 kmで自律移動。顔画面の表示と音声でトイレやエレベーターへの移動案内を日本語・英語の2カ国語で行った。また、設定した目的地までロボティックモビリティを先導し、移動が困難な駅利用者への支援や新たな移動体験を提供した。

動くサイネージは固定型と比較して3倍の注目度(パナソニックが試算)があり広告価値を向上する媒体として期待されている


「観光地やテーマパークでも使いたい」

ロボティックモビリティに試乗した駅利用客からは「特に身体が不自由な人にはありがたいサービス」「観光地やテーマパークでも使いたい」といった声があったという。駅サービスを提供するJREMの担当者からは「多様化するお客様のニーズにお応えし、駅サービスのさらなる向上を図っていくためにロボットを有望視している」と、ロボット技術への期待が寄せられた。

パナソニックは少子高齢化に伴う人手不足を解消する省人化や新型コロナウイルス感染症の影響による非対面型サービスの需要が高まる中、社会課題の解決と新しい生活様式に適合したサービス提供の実現を目指し、今後もロボット技術の開発に取り組んでいくとしている。



最先端技術が試行導入されている「高輪ゲートウェイ駅」

東日本旅客鉄道は高輪ゲートウェイ駅を国際交流拠点の玄関口として最新の駅サービス設備の導入を進める「未来の駅」と位置付け、各種ロボットのほか、無人AI決済店舗・QRコード改札機・鉄道テラスビジョンなどさまざまな駅の最先端技術を試行導入している

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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