ビックカメラが「遠隔接客サービス」を導入 ダイソン販売コーナーで「えんかくさん」を週末限定で導入

ビックカメラの都内一部店舗の、掃除機で知られるダイソンの販売コーナーに“遠隔接客サービス”が導入されている。開発したのは株式会社ベストプロジェクト。システムの名称はクラモニテレショッパー「えんかくさん」だ。

「えんかくさん」とは、自宅やスタジオからテレワークでの接客業務を可能にすることで、複数箇所を同時に監視・運営して、遠隔接客(通話)ができるシステム(冒頭の写真がシステム導入のイメージ写真)。


ビックカメラ数店舗にて週末限定で導入開始

ベストプロジェクトは「えんかくさん」の初導入として、ダイソンのコードレスクリーナーの遠隔接客サービスをビックカメラ数店舗にて、2020年7月より週末限定で開始していることを発表した。

「えんかくさん」の最大の特徴は、販売コーナーやショーケースに顧客が近づくことを検知すると、遠隔からオペレーターが呼び込みをしたり、話しかけるなどの能動的な対応ができる点。


顧客に対応するのはオペレーター・スタッフのため、顧客が気になっている商品や、いま使っている商品の悩みなどを聞いて、アドバイスや新商品の紹介を行うことができる。
同社はプレスリリースを通じて「”えんかくさん”は、複数の店舗や場所を同時に遠隔監視し、接客することが可能になり、販売スタッフを最大限活用できることで、人材不足と人件費の負担を同時に解消することが期待できます。」とコメントしている。


「えんかくさん」を利用した遠隔接客サービス

テレショッパー(販売スタッフ)は「えんかくさん」を通じて自宅やスタジオから、店舗にいる来店客に対して遠隔で接客業務を行うことができる。同社の発表によれば、このサービスでは、主に3つの特長がある。


1.通話開始前から複数店舗の同時監視(運営)が可能(最大10店舗)

テレショッパーは自宅やスタジオから複数店舗の状況を監視できる。各店舗に来店客がいるかモニタリングする。この複数監視(管理)のしくみにより、これまでは1か所あたり1日2~3万円かかっていた人件費を、1日2,500円程度に抑えることができる。(テレショッパー1名10店舗を担当した場合の一例、システム利用料別途)



2.店舗からの呼び出しやスタジオからの声がけで接客スタート

来店客から店舗の端末の呼び出しボタンで、テレショッパー側に対応をリクエストすることもできる。監視中のテレショッパー側から来店客への声がけと、来店客からのリクエストの双方で接客がスタートできる。



3.自社オリジナルソフトを開発

画面越しに接客・会話を行うことができ、お互いの顔を見ながらの会話ができる。テレショッパー側で用意してある動画や静止画をワンクリックで表示でき、またペンツールによる書き込みも可能など、スムーズな接客を実現する機能も搭載。画面越しの接客・会話でスムーズな接客を実現できる。



■導入企業のメリット
・販促活動の効率化:人件費の削減と接客機会の最大化
・優秀スタッフの接客力活用
・メンテナンスフリー:遠隔でも自動電源 ON や稼働状況確認が可能
・画面越しなので、ウイルス感染対策になる

■来店客のメリット
・店員を探す必要がなく、気軽に質問することが可能
・ボタンを一つで通話開始でき、スタジオからの呼び掛けにも応じてくれる
・動画や静止画などを使用し、わかりやすく説明してくれる


展示コーナーの規模や形状に合わせて、いくつかのパターンが用意されている(イメージ)


今後の展望

ベストプロジェクトは、店頭販促、販売イベントの経験豊富なエキスパートが多数在籍するため、人員教育やセールストーク、配信コンテンツ制作についても提案ができる強みがある、としている。更に「こうした強みを活かして「えんかくさん」を利用した遠隔接客サービスは、家電量販店をはじめ、専門店、ドラッグストアなど対話による接客が必要な店舗での利用に適しています。接客スタッフ 1 人あたりの人件費を削減できるほか、質の高い販売スタッフの接客力を効果的に活用することも使うことも可能です。
また、施設の受付サービスとしてのご利用や、病院や介護施設、老人ホームなどの、多拠点を一括で監視・対応する業務にも活用頂くことを想定しております。」と続けている。

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ロボスタ編集部

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