
「自動運転の民主化」− 誰もが自動運転の発展に貢献できるエコシステムの構築 −
そのビジョンを掲げる株式会社ティアフォーは、自動運転技術の発展および実用化に貢献することを目的として、同社の自動運転に対するアプローチや考え方、これまでの実証実験で得られた安全性に関する知見、そして今後の課題と対策を集約したレポート「Tier IV Safety Report 2020」を公開した。
全51ページ、誰でもダウンロードして閲覧することができる。
「自動運転」と一言で言っても、その構成要素は車載システムからソフトウェア、クラウド、全てを包括するプラットフォームまで多岐にわたり、さらに技術の実用化・普及のためにはコストや安全性の面でも社会的に受容されることが必要不可欠だ。
同社は、これら全ての要素を効率的かつ大規模に開発していくため、世界初のオープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」に立脚したエコシステムの構築を行っている。同エコシステムを最大活用することで、世界中の誰もが自動運転技術の発展に寄与できる「水平分業型」のオープンな開発を展開するとともに、透明性の高い安全な自動運転技術の確立を目指すと述べている。
「Tier IV Safety Report 2020」
「Tier IV Safety Report 2020」掲載内容
ティアフォーは、Autowareの開発を主導する立場として、18都道府県の約50市区町村において、約70回という国内トップクラスの実証実験数を誇っており、海外においても現地パートナーと協力して着実に実績を残している。同社が、同開発を通して得た知見、および多様な環境下での実証実験を通して培った経験を基に、ODD類型やReference Designを一部公開し、透明性の高い安全な自動運転技術の確立に向けた方向性をレポート内で提示。また、自動運転技術の検証方法、車両走行を伴うオペレーションの安全性対策、規制対応や許認可に対する提言を含め、これまでの開発と実証実験のプロセスで見えてきた様々な課題についても形式知として広く共有している。
なお、同レポートは、同社の他、アイサンテクノロジー株式会社と損害保険ジャパン株式会社、及び、A.T. カーニー株式会社の協力により製作されている。また、同Safety Reportの英語版も後日公開予定だ。
■【動画】Tier IV self-driving technology
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