オートバックスセブンが自律型協働ロボット「PEER 100」を導入、ピッキング作業の生産性を約2倍に改善 

GROUNDは、中国のロボットメーカーと共同開発した自律型協働ロボット「PEER 100」をオートバックスセブンの物流センターに導入したと発表した。2024年9月から千葉県市川市にある東日本ロジスティクスセンターで7台が稼働を開始し、EC物流部門のピッキング作業の生産性が導入前と比べて約2倍に向上したという。


物流業界の課題解決に向けた取り組み

物流業界では人手不足と人件費の高騰が課題となっており、持続可能なオペレーションの構築が求められている。GROUNDは、2022年1月にオートバックスセブンと中長期的な戦略的業務提携契約を締結し、物流基盤の整備を支援してきた。今回の「PEER 100」導入は、その一環となる。

1時間あたりのオーダー数や行数、ピース数などを導入前後で比較したところ、導入後は生産性が約2倍に向上。導入した7台すべてが稼働すると、作業者数を導入前の半数に削減できた。

また、WMSとの連携によって出荷指示がタブレットに表示され、作業者による目視確認と合わせて精度を担保する設計となっている。熟練度に左右されない安定的な作業品質を実現している。



柔軟性とスピーディな導入を実現

「PEER 100」は最大100kgまでの可搬能力を持ち、架台やバスケットの仕様変更にも柔軟に対応可能。1台あたり25リットルのオリコン6台を搭載し、ピッキング作業の効率化を実現した。

PEERシリーズはAGVとは異なり誘導体が不要な無軌道走行型であり、既存施設の構造変更なしに導入できる利点を持つ。本導入に際しては事前のPoCとシミュレーションを通じて適正台数を評価し、計画的に導入を進めている。

今後GROUNDは、東日本ロジスティクスセンターでの導入成果をもとに、西日本ロジスティクスセンターや他部門への展開を支援していく方針である。物流現場に最適化されたAMR導入が、人的負担の軽減と業務効率化の両立に向けて重要な役割を果たすものとみられる。

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ロボスタ

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