テラダイン・ロボティクス(Teradyne Robotics)は、米国における先進ロボティクスの普及拡大に向け、米ミシガン州デトロイト都市圏ウィクソムに新たな米国事業拠点を設置すると明らかにした。
同社の社長ジャン=ピエール・ハトゥー(Jean-Pierre Hathout)氏は「この新拠点は米国市場への取り組み強化を示す重要な一歩であり、製造、物流、倉庫の現場での導入・サービス・トレーニング能力を拡大する」と述べた。
同社は人と並んで働くロボットの製造、拡張性のあるAI対応のプラットフォームを提供し、柔軟性と将来を見据えた性能を重視している。
新拠点の狙いと機能
新拠点は主要な製造業集積地に近接し、機動的かつ迅速な顧客対応が可能になる。
CCOのジャスティン・ブラウン(Justin Brown)氏は「米国製造業とイノベーションの中心に位置することで、大口顧客へのオートメーション提供を加速できる」と述べ、地域の強固な産業基盤、豊富な人材、世界水準の大学群、拡大する航空宇宙セクターが立地選定の根拠であると説明した。
ミシガン州経済開発公社のクエンティン・L・メッサー・ジュニア(Quentin L. Messer, Jr.)CEOも、同社の技術が州のサプライチェーンと高い補完関係にあるとして支援の姿勢を示した。
調査が示す自動化の効果
直近の調査では、北米の製造業者の73%が自動化投資の最優先理由に生産性向上を挙げている。すでに協働ロボットを導入している企業の大多数(87%)は二桁の生産性改善を確認しており、回答者全体の83%がロボット導入に対する従業員の肯定的な受け止めを報告した。
ロボティクスは競争力の強化のみならず、現場の魅力向上や人材確保にも寄与しているとの見方が広がっている。
テラダイン・ロボティクスについて
テラダイン・ロボティクスは北米に大規模なロボット顧客基盤を持ち、ミシガン州ノバイに地域ロボティクス拠点を構える。企業本体はマサチューセッツ州ノースリーディングに所在し、ロボティクスの研究開発部門はデンマークで行っている。