約7割の社員がテレワークの富士ソフト、仮想オフィス空間「FAMoffice」を販売 仮想空間でアバター出社、会話と一体感を再現

富士ソフト株式会社はちょっとした相談や雑談、声掛け、一緒に働いているという一体感をバーチャル上で再現する仮想オフィス空間「FAMoffice」(ファムオフィス)を2021年6月15日(火)より販売開始することを発表した。


社内ツールとして活用していた「FAMoffice」を製品化

新型コロナウイルス感染拡大の対策として企業にテレワークの実施が求められている一方で、内閣府が公開した調査では「社内での気軽な相談・報告が困難」という声が38.4%で1位となるなど、テレワークにおけるデメリットも指摘され、コミュニケーションロスによる生産性低下や孤独感等のストレス、さらには会社への帰属意識、愛着心の低下等も危惧されている。

富士ソフト株式会社は、コロナ禍以降もテレワークをはじめとするニューノーマルな働き方が標準化していく状況を見据え、2020年7月よりコミュニケーションの課題を解決するための社内ツールとして活用していた「FAMoffice」の製品化を決定し、6月15日(火)より販売を開始する。


ブラウザから「FAMoffice」にログインするとアバターとして出社

「FAMoffice」(ファムオフィス)ではバーチャル空間上に再現したオフィスにアバターとして出社するだけで、共に働くメンバーの状況を俯瞰し、気軽なコミュニケーションをとりやすい環境と仕組みを提供する。ブラウザを開いて「FAMoffice」にログインすると、アバター(バーチャル空間上の自分を表すキャラクター)として出社し、周囲のメンバーと同じデスクで仕事をしている感覚が生まれ、一体感を感じることができる。出社中は利用者の状況をアバターで表現できるため、話しかけるタイミングを図ることが可能。また、アバター同士をぶつけるだけでビデオ通話がすぐに始まるため、ちょっとした相談や雑談を手軽に始めることができる。


「FAMoffice」はオフィスを再現するだけでなく、バーチャルのメリットを活かして新たなつながりを生み出す機能として、複数の座席に自分のアバターの分身を座らせる「マルチアバター機能」を備えている。この機能を使うと、例えば、兼務する部署が別のフロアにあっても同時に着席したり、所属する複数のプロジェクトチームに席をおいたり、コミュニケーションをとりたいコミュニティにアバターを分身させて参加し、一体感の醸成や、コミュニケーションの活性化を実現することができる。


約7割の社員がテレワークを行う富士ソフト

富士ソフトでは約7割の社員がテレワークをする中、コミュニケーションの課題を解決するための社内ツールとして「FAMoffice」を試作開発し、昨年社内でトライアル導入。並行してサービスデザインの手法を取り入れ、社員のインタビューを繰り返しながら、価値ある体験を実現する製品開発に挑戦してきた。サービスデザインのプロセスの中では、コミュニケーションに課題を持つ企業にも先行導入してもらい、ユーザーインタビューを通じて得られたアイデアも取り入れた。富士ソフトは、これからもICTの力で社会課題の解決に積極的に取り組んでいくとしている。

あつまる、つながる、ひろがるオフィス「FAMoffice」(ファムオフィス)

販売開始日 2021年6月15日(火)
価格 初期費用:100,000円
月額:30,000円(~100ユーザーまで)
追加ユーザー:月額300円/ユーザー
販売目標 2023年度までに1,000社
製品仕様 ・端末:PC(カメラ、マイク付き)
・メモリ:4GB以上推奨(空き 2GB以上)
・OS:Windows 10(最新バージョン)
・ブラウザ:Google Chrome
・アバター(ID)数:1オフィスフロア最大150人(フロア追加可)
主な機能 ・ビデオ会議(雑談/手軽な打合せ/会議)
・ステータス表示(会議中/取込中/外出中/食事中)
・マルチアバター
・出退勤時刻の表示
・資料共有
・ホワイトボード共有
・メモ(チャット)
・ステータス変更用スマートフォンアプリ
名称の由来 Fujisoft Augumented Meetup officeの略。コミュニケーションを拡張し新たなつながりを創出するオフィスを目指す。
「FAMoffice」サービスサイト https://www.fsi.co.jp/famoffice/


「FAMoffice」を先行導入した企業からのコメント

先行導入および評価に協力した企業のエンドースメント(五十音順)を紹介。

EPSホールディングス株式会社 情報システム推進部 杉浦臣光氏



富士ソフト株式会社の仮想オフィスFAMofficeの正式リリースを心よりお祝い申し上げます。弊社もこのコロナ禍の中で医薬医療に携わる事業会社としての責務を果たすべく急速にテレワークの推進を進めてまいりましたが、多分に漏れず直面したコミュニケーションロス改善の期待を込めてFAMofficeの利用を行っております。

まだまだ発展途上にある技術とは思いますが、それだけにFMOfficeを含めた各社製品とのシームレスな連動など将来的に大きな可能性を秘めた製品であると期待しています。弊社もFAMofficeのような新しい取り組みを率先しながら価値あるソリューションの創出を通じて、健康産業の更なる発展に貢献してまいります。

株式会社デンソー モビリティシステム経営企画部 課長 近藤 賢一郎氏

富士ソフト株式会社の仮想オフィスFAMofficeの製品発表と販売開始を心よりお祝い申し上げます。弊社ではコロナ禍における在宅勤務中心の新たな働き方が始まった昨年5月頃から同社における開発計画を伺い、1エンドユーザーの視点で困り事を相談しておりました。FAMofficeを試行導入させてもらった私の職場では普段自宅と会社、関東圏と中部圏で離れて働いているメンバーが初めて一つのオフィスに“集結”し、自然と会話に花が咲きました。

FAMofficeには職場の一体感醸成だけでなく、社員が組織・会社・国の枠を超えて協業するプロジェクトベースでの企画・開発業務が増える中で、コミュニケーションの質とスピードを飛躍的に高めてくれるような可能性と期待を感じています。

株式会社デンソーウェーブ AUTO-ID事業部エンジニアリング部コトづくり推進室 室長 杉山 渉氏

株式会社デンソーウェーブAUTO-ID事業部エンジニアリング部においては、コロナ禍以前より、愛知にある本社部門、東京のソフト開発部門、長崎のソリューション開発部門にまたがってプロジェクトは進められる事が多く、部門間や部門内の管理者と作業者間のコミュニケーションの改善が課題となっていました。その課題がコロナ禍においてさらに顕著となり、とくに管理者と作業者の効果的なつながりをどう維持していくのかという事を模索いたしておりました。

今回ご紹介いただき使用させていただいたFAMofficeでは、個々の状況を管理しすぎず、“良い加減の緩さ”を維持して、職場をつながることが出来るため、弊社のような複数拠点で開発を進めるような企業様には特に有用と感じました。今後の進化に期待いたします。

日本賃貸保証株式会社

FAMofficeの発売を歓迎いたします。親しみやすいインターフェースで、小規模なミーティングを行ったり、ちょっとしたコミュニケーションを行うためには、大変有意義なツールです。特にリモートワーク中においては、コミュニケーション不足を解消することにも役立つと思います。今後もますます使いやすく進化されることを期待しております。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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