商品を手に持ってカメラの前で動かすだけで画像認識の登録作業が完了 NECが「画像認識向けインスタント物体登録技術」を開発

NECは小売業や物流業向けに、画像認識による商品管理に不可欠な商品登録作業において、商品を手に持ってカメラの前で動かすだけで、どこでも素早く商品を自動登録できる「画像認識向けインスタント物体登録技術」を開発したことを発表した。同技術により、従来、1つの商品あたり約30分かかっていた人手による正解付け作業を自動化し、商品登録作業を大幅に容易化する。NECは今後、同技術の開発を強化し、2022年度の製品化を目指す。


専用撮影機材や人手による正解付け作業が不要

近年、小売業や物流業などでカメラを用いた画像認識による無人決済や棚商品管理、出荷検品といった商品管理の取組みが拡大している。画像認識による商品管理にはあらかじめ各商品の画像を多数枚撮影して画像認識モデルを構築する商品登録作業が必要になる。従来の商品登録作業では回転台撮影装置などの専用撮影機材による商品撮影や、撮影した各画像に対して商品領域の切り出しやブレをはじめとする不適画像の除去といった人手による正解付け作業が必要だった。

毎月数百の商品が入れ替わるコンビニやスーパーなどの小売業、管理する物品が現場ごとに多岐にわたる物流業では、新たな商品や物品の登録が常時必要となるため、従来の商品登録作業は時間的・人的コストが大きな負担となっていた。また、専用撮影機材の導入や人手による正解付け作業が必要なため、小売店舗などの商品管理を行う現場での商品登録が困難だった。

今回開発した「画像認識向けインスタント物体登録技術」は、商品を手に持ってカメラの前で動かすだけで画像認識モデルへの商品登録を完了できる。これにより、従来必要であった専用撮影機材での撮影や人手による正解付け作業が不要になる。




「画像認識向けインスタント物体登録技術」の特徴

1.カメラ1台だけで簡単撮影、任意の場所での商品登録が可能
同技術は商品を手に持ってカメラの前で10~20秒回転させるだけで、商品の画像認識に必要な多数面の画像を学習データとして自動収集する。専用撮影機材が不要でカメラ1台だけで撮影できるため、これまで実現が困難であった小売業や物流業の現場での手軽な商品登録が可能。小売店舗における店舗限定商品の登録や、倉庫や工場ごとに取り扱われる物品をその場で即座に登録できる。





2.人手による正解付け作業をAI技術で自動化
同技術は撮影した商品が画像内で動いていることを利用して人手による正解付け作業をAI技術で自動化し、画像認識モデルを自動的に構築する。具体的にはカメラ画像から動いている前景である商品と動いていない背景を分離することで、どのような複雑な背景であってもきれいに除去し、商品の画像領域だけを正確に切り出す。さらに、商品を動かすことによって発生する画像のブレや、手による隠れなどの学習データとして不適切な画像を自動的に除去する。





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山田 航也
山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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