「temi」を利用したリモート校外学習 島根県立しまね海洋館アクアスで実施 江津清和養護学校小学部の5・6年生が参加

島根県浜田市と江津市にまたがる島根県立石見海浜公園にある水族館「島根県立しまね海洋館アクアス」は、島根県教育委員会・島根県立大学・株式会社NTTドコモ中国支社の3者が連携協定を結んで実施するICTを活用した特別支援教育の質の向上を目指す取組に協力し、2021年11月30日(火)アクアスにおいてテレプレゼンスロボット「temi」(テミ)を利用した島根県立江津清和養護学校のリモート校外学習を実施することを発表した。


リモート校外学習に至る経緯

島根県立江津清和養護学校在籍の児童生徒は身体の障がいや病状により生活に制限があるため、体験的な活動や、実際に現地へ出かけて学ぶ経験が少なくなる傾向にある。また、医療的ケアを必要とする児童生徒も在籍していることから、感染症等には細心の注意を払う必要があり、コロナ禍にある現在は、以前に比べて校外学習に出かける機会が減少している。

このような現状を改善するための取組の一つとして、島根県では島根県教育委員会、島根県立大学、NTTドコモ中国支社島根支店と連携し、ICTを活用することによって、それぞれの子どもたちに合った学びの実現をめざした先端技術トライアルを実施している。ここで得た経験を発展させて、江津清和養護学校では遠隔操作が可能なtemiを利用し、校内での使用実績を積み重ねながら、校外での活用を模索してきた。

この取組にアクアスが協力し、試行的なプログラムとして今回のリモート校外学習が実現。アクアスでも施設を活用した地域連携の取組みを進めており、今回のリモート校外学習を実施することで、参加する児童生徒の社会への参加意欲が育まれ、学習意欲の向上にもつながればと考えている。


今回の取り組みではテレプレゼンスロボット「temi」(テミ)をアクアスに持ち込み、学校の教室と繋いでリモート校外学習を実施。アクアス職員から観察のポイント等を教わりながら、教室から「temi」(テミ)を遠隔操作して主体的に見学を行う。参加者は島根県立江津清和養護学校小学部5・6年生の2名。

「temi」を利用したリモート校外学習の様子



テレプレゼンスロボット「temi」について

テレプレゼンスロボットとは、カメラ、マイク、ディスプレーなどが搭載され、遠隔地からパソコンやスマートフォンなどで操作ができるロボットのことを指す。
temiは上記の機能に電動式の車輪を加え、移動操作をすることも可能。リアルタイムでロボットが伝送する映像や音声によって、自身がその場にいるかのように他者とコミュニケーションをとることができ、オフィスのテレワークや遠隔授業などに役立つとして注目を集めている。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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