フードデリバリーの宅配経路をAIで最適化 多くの注文をより少人数で早く配送へ 東大発ベンチャー

最先端のAI・ロボティクスの技術を活用したソリューション提供を行うTRUST SMITH株式会社は、フードデリバリーの宅配経路を最適化するAIアルゴリズムを提供開始したことを発表した。


フードデリバリー最適化AIについて

同アルゴリズムは宅配車両が複数の店舗のオーダーを宅配するようなケースにおいて効率的な配送計画を立てることができる。従来はこのようなケースでは最適な宅配割り当てや経路生成は難しかった。同アルゴリズムにより、複数の店舗を経営する飲食チェーンにおけるフードデリバリーをより効率的なものとすることが可能となる。




フードデリバリー最適化システムの特徴

1.複数対複数のドライバー・発着点に対して最適化を行うことが可能
一般的なフードデリバリーのシステムは1つの店舗が受けた注文に対してドライバーが配達を受注する「1対複数」の構図であることが多く、全体を俯瞰した最適化が出来ない。対して、同社の最適化システムは複数対複数の店舗とドライバーに対して最適化を行うことができることが特徴。全体を考慮した最適化をすることができ、従来システムよりもコスト面や配送時間の効率化を図ることができる。

2.ニーズに合わせた最適なアルゴリズムを構築することが可能
単に「配送最適化」と言っても、各社ごとに抱えている課題は異なるためオーダーメイドでの対応が必要。具体的には『効率』を示す指標としては移動距離・配送時刻・配送量・配送料金など様々なものが考えられるが、各社が求める条件に合わせて優先順位付けをする必要がある。TRUST SMITHは強みであるオーダーメイドの開発力を活かして、顧客ごとのニーズに対して最適なアルゴリズムを構築する。TRUST SMITHは顧客ごとにコンサルティングを担当するメンバーが専属でつくため、ニーズの吸い上げ体制も整っている。

【配送最適化アルゴリズム 具体例】

距離が近い順番に配送した場合


TRUST SMITHのシステムで最適化した場合

上の画像は距離が近い順に配送する場合とTRUST SMITHアルゴリズムで「商品のお届け時間が最小となる」最適化を行った場合における配送の様子であり、TRUST SMITHアルゴリズムで最適化を行った場合、距離が近い順に配送する場合と比べてタスクの完了時間を50%改善する。TRUST SMITHの最適化アルゴリズムを用いることによって「より多くの注文を」「より少人数で」配送することが可能。


開発の背景と今後の展望

近年、物流現場では人手不足が深刻な問題となっている。また、三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、飲食宅配市場は2018年時点で4084億円。コロナウイルスによる需要拡大などを受け、需要は増すばかりである。そこでTRUST SMITHはフードデリバリーの経路を最適化するAIアルゴリズムを開発。


TRUST SMITHは今後、配送最適化アルゴリズムを顧客ごとにオーダーメイドに導入していくことにより、より効率的な配送網の構築を進め、フードデリバリーにおける深刻な人手不足の解決を目標としている。


TRUST SMITHについて

TRUST SMITH株式会社はAI・数理アルゴリズム・ロボティクス分野の最先端のテクノロジーを活用してイノベーションを創成する、東京大学発のベンチャー企業。ハード・ソフト問わず、様々な技術領域において自社製品の研究開発に取り組むとともに、オーダーメイドで企業様の課題に合わせたソリューションの提供や研究の支援を行っている。

関連サイト
TRUST SMITH

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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