東京ロボティクス、全身人型ロボット『Toala』を本格販売開始 トルクセンサレスで外力検知やインピーダンス制御

“最先端ロボットにより効率的な社会の実現を目指す”東京ロボティクス株式会社は、これまで関係機関に限定して提供していた全身人型ロボット『Toala』(トアラ)を本格的に販売することを発表した。身長は1300~1640mmまでの可変型。ROSに対応している。また、遠隔操作システムも開発されている。


移動可能な全身人型ロボットは次世代の自律ロボットとして期待されているものの、市販されている製品はまだ少なく、アプリケーションの研究開発が進まないという現状があった。こうした課題を解決するため、同社はこれまで全身人型ロボットのフラグシップモデルとして『Torobo』(トロボ)を提供してきたが、この度、その廉価版である『Toala』を本格販売することにした。

■動画 人型ロボットToala 基本動作

■動画 人型ロボットToala遠隔操作


Toalaの特徴

●人間と同等のサイズと力
身長1300~1640mm(可変)、リーチ740mm、台車幅720mmと人に近いサイズで、片腕の可搬重量が最悪姿勢の保持で6kgと十分な力が出せるため、様々なアプリケーションの開発に用いることが可能。

●多種多様な作業に十分な関節構成
腕7軸×2本、腰3軸(ヨー・ピッチ・昇降)、首2軸(ヨー・ピッチ)、足回り4軸(全方位移動台車)の関節構成により、人間の作業空間において人に近い可動域で作業ができる。上半身のみの販売も行う。

●腕部と腰部のインピーダンス制御と外力検知
関節外乱オブザーバの採用により、トルクセンサレスで外力検知やインピーダンス制御が可能。また、手先力覚センサーのオプションを用いると、手先において高精度な力制御が可能になる。

●ROS対応
ROSに対応しているため、ROSのシミュレータであるGazebo内のロボットと実機を同じプログラムを用いて動作させることができる。これによりロボットの動作を安全に検証することが可能。また、軌道計画や自己干渉判定に関しては、MoveIt!の機能を用いて標準で実装されている。

スペックやオプションの詳細は以下のWebサイトを御覧ください
https://robotics.tokyo/ja/products/toala/



東京ロボティクスについて

東京ロボティクスは、人間共存ロボットを含む最先端ロボットを追求し、効率的な社会の実現を目指す早稲田大学発のロボティクススタートアップ。創業間もない時期は、力制御可能なロボットアームや双腕ロボットの開発を中心に行ってきた。近年は、力制御可能な全身人型ロボットを開発するとともに、最先端ロボットに必要なビジョン(3次元カメラ)や画像認識・機械学習、遠隔操作など研究領域を広げている。


また、研究開発にとどまらず社会実装する事業も加速しており、多くの大手企業と共同開発および実証実験を進めているという。

関連サイト
東京ロボティクス

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