東芝インフラが「ローカル5G共創センター」を開設 最新通信を使った技術の実証実験の場に 社外にも開放

東芝インフラシステムズ株式会社は、東芝府中事業所に「ローカル5G」を利用するアプリケーションの実証試験ができるラボ『Creative Circuit L5G』を開設した。東芝グループ社外の人でも利用が可能。

このラボでは、sub6帯域(4.6GHz~4.9GHz)のローカル5G SA(スタンドアローン)システムや5G端末を用意して、ローカル5Gを活用して、スマートグラス、高精細映像伝送、DASなど、様々なシステムの実証実験を行ったり、5GとWi-Fi違いを確認できる環境を提供する。また、工場内やインフラ施設でのローカル5G活用をイメージしたアプリケーションも体感できる。

公式ホームページより (冒頭の画像も)

なお「Creative Circuit L5G」は、同社の共創コンセプト 「一人ひとりの創造性をつなげ、 みんなで うれしさの循環をつくる」より 「創造性: Creative」「循環する: Circuit」をとって「Creative Circuit」とネーミングした。また、L5Gは、ローカル5Gを表している。


ローカル5GでロボットやAGVなど最新技術をテスト・実証実験が可能

ローカル5Gは免許を取得した事業者が自己土地内で独自に構築・運営することができる5Gネットワーク。5Gの特徴である高速・大容量、低遅延、多接続に加え、ローカル5Gならではの高い安定性とセキュリティ、柔軟なエリア設計を実現できることから、デジタル変革を支える次世代の基幹インフラとして、幅広い分野での活用が期待されている。

特に製造業や社会インフラ分野等、当社が取り組んでいる事業領域での適用可能性も高く、同社は東芝府中事業所で、2019年にものづくり高度化によるスマートファクトリーの実現を目的に、ミリ波帯域(28GHz帯)のローカル5G NSA(ノンスタンドアローン)システム運用を開始し、事業所内の製造現場でトライアルを続けてきた。


そしてこの度、更なるローカル5G活用として、「ロボット」や「AGV」(無人搬送車)等のスマートファクトリー向け低遅延制御ソリューションや、スマートグラスの遠隔作業支援や360°の大容量映像等のインフラ向け自動化省力化ソリューションなど、これまで収集できなかった運行中の機器データや大容量の動画像のローカル5G無線回線で収集し、AI活用などのアプリケーションでの付加価値創造を目指して、今回開設したラボ『Creative Circuit L5G』で新しいサービス創造の取り組みを拡大させる。

ラボ内のローカル5Gシステムを活用した試験のイメージ

また、量子暗号通信やTSN(Time Sensitive Network)技術等、東芝グループ内で取り組んでいる研究開発技術の実証や、社内外のパートナー企業との共創活動も順次進めることで、府中事業所の生産性向上やスマートファクトリー化の実現と、新たな収益機会の創設を目指す。


Creative Circuit L5Gの概要

このラボは、ローカル5Gについての学びや体験、課題解決のための共創活動まで幅広く対応できる環境となっている。

ラボ内は、ローカル5G体験と共創の場として、以下のようにエリア分けしている。


スマートグラス、高精細映像伝送、DAS(基地局から届く電波を光ケーブルによって分配する事で通信できるエリア拡張のシステム)、5GとWi-Fi違いなど体験ができる。

ラボの詳細および使用申し込み等については、以下の公式HPで紹介されている。

東芝インフラシステムズ株式会社 ローカル5G共創センターホームページ
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/social/telecommunication/local5g/5glab.html

ABOUT THE AUTHOR / 

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部では、ロボット業界の最新ニュースや最新レポートなどをお届けします。是非ご注目ください。

PR

連載・コラム