DOBOT、協働ロボット新製品の2機種を200名以上の参加者に披露 業界最高水準の速度と可搬重量を実現

DOBOT(ドゥーボット)は、名古屋で新製品発表会を開催し、協働ロボット「CR 30H」と「Nova 2s」の2機種を発表した。
DOBOTは、これまでに世界中で80,000台を超える協働ロボットを導入し、フォーチュン・グローバル500企業から中小製造業まで幅広い顧客にサービスを提供している。



CR 30Hは30kg可搬の高速協働ロボット

新たに発表されたCR 30Hは、高可搬重量と高速動作の両立という長年の技術的課題を解決したモデル。従来、30kg可搬の協働ロボットは動作速度が200°/秒未満に制限され、高速モデルは可搬重量が15kg未満であることが一般的だった。このトレードオフをCR 30Hは打破し、30kgの可搬能力と300°/秒の関節速度を同時に実現している。

また、DOBOT独自のHyperMoveアルゴリズムにより加速度が最適化され、同クラス製品と比較して最大20%の生産性向上が可能だ。1,800mmのリーチと、最大負荷時でも0.3mm未満に抑えられた振動制御性能により、CR 30Hはパレタイジングや自動車組立、金属部品搬送、レーザー加工、半導体搬送など、多様な重量作業に対応できる設計となっている。

さらに、用途に応じた2つのバリエーションも展開。CR 30T(タッチエディション)はトルクセンサーを搭載し、ドラッグティーチングや衝突検知機能を備える。CR 30H-Food(クリーンエディション)はNSF認証を取得し、食品グレードの部材と衛生的な設計により、乳製品や冷凍食品の現場にも適したモデルだ。



Nova 2sは限られたスペースに対応

一方、Nova 2sは限られたスペースでの使用を想定したモデルであり、40%の省スペース化を実現した筐体にフル6軸の機能を搭載している。剛性の高い短アーム構造により±0.05mmの繰返し精度を誇り、有線・無線のシームレスな切り替え機能により、柔軟な導入やライン変更が可能だ。


DOBOTは2024年に香港証券取引所メインボードへの上場を果たしており、CEOの劉培超(リウ・ペイチャオ)氏はグローバル展開と市場での評価の高まりについて言及した。

同氏は、「我々は単なるロボティクスの革新に留まらず、開発者が独自のインテリジェントエージェントを訓練・展開できるプラットフォームを構築している」と語り、「人とロボットの協働はもはや未来のビジョンではなく、柔軟でスマートな自動化を通じて現実のものとなりつつある」と続けた。

同社は「ユーザー中心の革新」を掲げつつ、国際市場への投資を一層拡大し、高性能な製品と信頼性の高いサービスによって、世界中の産業におけるスマートオートメーション化を支援し続ける方針だ。

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