スマートシティ社会実装コンソーシアム 設立シンポジウム「スマートシティの社会実装を加速するエコシステムの構築に向けて」開催

一般社団法人スマートシティ社会実装コンソーシアムは、設立シンポジウム「スマートシティの社会実装を加速するエコシステムの構築に向けて」を、9月15日に都内で開催した。

スマートシティ社会実装コンソーシアムは今年の5月に、日本電気と三井住友フィナンシャルグループが発起人になってスマートシティの社会実装を目指して5月に設立したもの。





Well-Beingと持続可能な社会の実現へ

コンソーシアムの目的はスマートシティの社会実装に向けて、サービスを開発・実装・普及展開することと持続可能なしくみをつくること。コンソーシアムへの参加団体は2025年まで200団体との連携を目指すとしており、現状で民間が40団体、賛助団体が36、大学が6、その他が9団体でも合計91団体が参加している。


設立シンポジウムでは冒頭で、コンソーシアム代表理事の越塚氏、衆議院議員 平井卓也氏、慶應義塾大学大学院の白坂成功氏が登壇した。
各氏が最も強調したのは「実装」。今までは実証(実証実験)が数多く行われてきたが、今後は「実装」することが重要ということが共通の認識として確認された。

代表理事の越塚氏は「このコンソーシアムは、単に勉強会をしたり、研究や実験をするとか実証実験をする等にとどまるのではなく、実際の都市や地域のサービスとして、きちんとスマートシティを根ざしていきたい。あったらいいな、ではなく、なくてはならない生活に密着したサービスを目指していく」と語った。

スマートシティ社会実装コンソーシアム代表理事 越塚登氏 東京大学大学院教授

政府の方でも現在、スマートシティに関する各種の制作や、スーパーシティデジタル田園都市国家構想などが積極的、活発に推進されている。これらとともに盛り上げ、推進したいとして「世界の先頭を切って走っていきたい」と続けた。


「スマートシティにはマイナンバーが絶対に必要」

来賓として登壇した平井氏は「日本は世界で一番ベーシックな情報通信インフラが完備されていると考えている。その一方でそれを活かせていない」と切り出し、「ベンチャー企業にもチャンスがあるように連携していきたい」とした。
更に「もう1つ忘れてならないのはマイナンバーカードであり、マイナンバーカードの公的個人認証の利活用。これはいずれ多くの皆さん気がつくと思うが、デジタル社会の中でトラストを作っていき、セキュリティレベルを上げるためには必ず必要になる。スマートシティとマイナンバーカードの普及というのは同時進行で、これから加速するのは間違いない。ヘルステック分野も社会インフラに変わっていく」と語った。

衆議院議員 平井卓也氏 自由民主党デジタル社会推進本部長

「社会実装は完璧な準備と完璧な結果を求めるのは難しい。できることから実装し、できるものから進めていくということ以外には方法はない。思い通りにならないことがあったとしても、修正を加えながら進めていく、というのが、正しいやり方だと思う」と続けた。

続いて登壇した慶應義塾大学大学院の白坂教授は「専門分野の人たちはどうしてもその分野の認知バイアスの影響を受けてしまう。だからこそ、オープンイノベーションの原理で、全く異なる分野の人たちが集まって議論して行くことが重要」とし、「社会実装していく時には新しい取り組みをどんどん考えていかなきゃいけない。このコンソーシアムがその枠組みを作っていくということに期待をしている」とした。

慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 教授 白坂成功氏




コンソーシアムの目的、各種イベント(分科会/研究会)、理事会メンバー

続いて、スマートシティ社会実装コンソーシアムの事務局長 永野氏が登壇して、スマートシティ社会実装コンソーシアムについて改めて概要や目的、今後の取り組み、理事会メンバー等を紹介した。

スマートシティ社会実装コンソーシアム 事務局長 永野善之氏





登壇者によるコメント

編集部

スマートシティ社会実装コンソーシアムのどのような点について期待しているのでしょうか。

スマートシティ社会実装コンソーシアム代表理事/東京大学大学院情報学環 越塚 登教授

自分がスマートシティに関わっている中で重要だが難しいと感じているところは地元との対話や、まちづくりの中にいかに入り込んでいくか、といった部分です。
ここは、なかなかビジネスと両立していくことが難しいんです。
地方でスマートシティがビジネスとして展開し根付いていく上で「地域と産業界とのすり合わせをどうやっていくのか」という非常に重要な課題。
この解消にスマートシティ社会実装コンソーシアムを役立てていただきたいと思っています。

慶応大学大学院システムデザインマネジメント研究科 白坂 成功教授

これまで、スマートシティに関する実証実験は山のようにありましたが、サービスを提供する側の目線にたったものが殆どであったため、その後に残っていくものは非常に少なかったんです。
利用者側の目線、市民目線で必要とされていて、生活に馴染んで使い続けてもらえるものだったならば、それらの実証実験は社会実装につながりサービスとして残っていたはずです。
コンソーシアムに参加されているサービス提供者の皆さんには、利用者側の目線を取り込むことで社会実装に向けて邁進していってほしいですね。




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ロボスタ編集部

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