【日本初】パナソニックが公道での完全遠隔監視・操作型自動搬送ロボット単独による販売実証実験を丸の内で実施

パナソニックホールディングス株式会社は、東京都千代田区の丸の内仲通りや行幸通り等において日本初の公道での完全遠隔監視・操作型自動搬送ロボット単独による販売実証実験を2022年12月1日より実施した。

なお、同実証は、大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会を構成員とする大手町・丸の内・有楽町地区スマートシティ推進コンソーシアムが採択を受けた2022年度「国土交通省(都市局)/スマートシティモデルプロジェクト(継続採択/4年目)」の一環として実施され、同社はロボットソリューションを提供している。




具体的な取り組みについて

同社は、これまでFujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)における店舗から住宅への配送サービス実証、つくば市での楽天グループ株式会社、株式会社西友との実店舗からの日用品の配送サービス実証など、ロボット配送の様々な実証実験を実施しており、今回の丸の内仲通り等では、自動走行する搬送ロボット「ハコボ(R)」が指定ルートを巡回しながら、特定地点において無人でのカプセルトイや飲料などの販売を行う。なお、同ロボットは、機能安全に関する国際規格に適合した安全性を有するとともに、用途に応じて荷台を入替できることにより、安全性と柔軟性を両立した。

また、2022年4月には、Fujisawa SSTにおいて「日本初 完全遠隔監視・操作型 自動配送ロボットの道路使用許可」を取得するなど、小型低速ロボットの自動走行能力の向上、ならびにAI技術を活用した遠隔監視・操作システム(X-Area Remote)により、ロボット近傍の保安要員なしでの複数台同時運用に取り組んできた。その後、Fujisawa SSTでの240時間走行を完了し、「特定自動配送実証実験に係る道路使用許可基準」に基づき同地域での道路使用許可を取得したことにより、公道審査を伴わない簡素な手続きで類似環境での他拠点展開が可能に。今回は、同制度に則った他拠点展開の第1号事例となる。






▼同実証実験概要

名称 ロボット単独での走行・販売実証
実証期間 1. 2022年12月1日~24日 / 2. 2023年1月6日〜2月4日 ※日曜・月曜・年末年始は休み(予定)
実証場所 1. 丸の内仲通り(丸ビル~三菱ビル)、大名小路、行幸通り
2. 丸の内仲通り(丸ビル~丸の内パークビル)、大名小路、行幸通り
実証時間 11時〜16時頃 ※日没時間により変動あり
販売商品 1. カプセルトイによるエリアイベントと連携した商品を販売(¥500) ※現金500円硬貨のみ
2. 飲料・軽食 ※電子決済のみ
仕様車体 「ハコボ(R)」1台(W9000×D550×H1150mm)
走行性能 速度最大4km/h、走行可能時間 約3時間
検証項目 ・エリアや空間のアメニティとしてロボット活用可能性の把握
・エリアの実態に即したフレキシブルな走行・販売に必要な環境検証


同実証についての掲載サイト:https://robot2022-info.tokyo-omy-w.jp




同社の今後の展開について

同社では、搬送を始め多様な用途にロボットや遠隔サービスを活用し、地域の人々や企業など様々なコミュニティに寄り添い、エリアにあった最適なサービスを実現するプラットフォーム「X-Area」の提供を目指しており、今後は地域や自治体、企業の皆様との共創により、配送に限らず多様なサービスを実現することで、新たな価値を創出していくと述べている。




遠隔管制システム“X-Area Remote”

専門知識のない事業者様でも多様なモビリティをまとめて管理し、安全安⼼・適切に運用できるシステム。主な機能として、モビリティAPIや配車管理、遠隔監視・遠隔制御、管理アプリ、データベースがあげられる。

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ロボスタ編集部

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