『太陽光発電設備+蓄電池』で災害に強いスマートバス停を実現できるか 新潟県見附駅前・見附高校前で実証実験

株式会社YE DIGITALは新潟県見附市が業務委託するランドブレイン株式会社と連携し、西鉄エム・テック株式会社と共同開発した「スマートバス停」を用いた『太陽光発電設備+蓄電池』を電源とする災害に強いバス停の実証実験を2022年12月1日から見附駅前・見附高校前のバス停にて開始したことを発表した。


新潟県見附市の取り組み

新潟県見附市では「地球環境問題」や「エネルギー問題」が深刻化していることを踏まえ、エネルギー転換を段階的・持続的に進めることを目的とした「見附市新エネルギー・省エネルギービジョン」を2019年に策定。このビジョンの中の1つのテーマ「安全・安心・エコなまちづくりプロジェクト」として新エネルギーと蓄電池を設置し自律的な電源を備えることにより、安全・安心に暮らせる環境づくりを進めている。

上記取り組みが行われる中、ランドブレインが電源を「太陽光+蓄電池」とし災害時・停電時でも電力供給を可能とする「スマートバス停(Type-C)」を見つけ、冬場など雪で天気の優れない日が続く新潟県でも「太陽光+蓄電池」を用いてバス停を稼働することができるかを検証することとなった。さらに災害に強いバス停の実現に向け、行政情報や緊急災害情報などのリアルタイム発信が可能な「スマートバス停(Type-B)」でも「太陽光+蓄電池」で運用できるかを検証する。



スマートバス停について

スマートバス停はデジタルサイネージにバスの運行時刻表はもちろん、その他のお知らせや広告などを表示できるバス停のことで、現在の曜日や時間帯の時刻を大きく、わかりやすく表示できるなど、ユーザーの利便性向上にも寄与する機能を備えている。また、遠隔操作や公共交通機関関連情報の標準データフォーマット「GTFS-JP」連携により、時刻表作成業務の自動化が可能となり、張り替え作業が不要となるため、自治体DXの推進に大きな効果が期待される。




実証実験の実施場所とスマートバス停のタイプ

・見附駅前バス停(新潟県見附市本所2-4)
天気の優れない日が続く新潟県で、「太陽光+蓄電池」を電源とするスマートバス停Type-Cは稼働するかを検証。

見附駅前バス停

・見附高校前バス停(新潟県見附市本所1-8)
上屋付きのバス停にて太陽光+蓄電池を設置し、その電力で「Type-B」を稼働させ、緊急災害情報等を提供する。電力供給が不安定な場合は自動的に商用電源に切り替わり、稼働を続ける。また、その時のログデータをとることで、どこまで「太陽光+蓄電池」で運用可能かを気象条件を含め検証する。

見附高校前バス停
Type-CとType-Bの相違点
・Type-C
電源:太陽光+蓄電池
情報発信スピード:数時間内
提供情報:市からのお知らせなど

・Type-B
電源:太陽光+蓄電池<=>商用電源(※電源供給が不安定な場合は自動的に商用電源に切り替わる)
情報発信スピード:リアルタイム
提供情報:市からのお知らせに加え、緊急災害情報やバスの接近情報などの高度な案内


見附市へのスマートバス停実証実験の業務を受託するランドブレインからの期待の声

地域のエネルギー資源を活用し、バス停のサイネージやLED照明、防犯カメラ等を稼働することで、これからの将来を担う子どもたちも含めて広く市民・事業者等が『安全・安心・エコなまちづくり』に対する理解が深まり、今後の普及展開につながれば嬉しいです。

関連サイト
株式会社YE DIGITAL

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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