分身ロボットカフェ「期間限定地域キャラバンカフェ」札幌市での開催日程が決定 狸小路商店街の「モディッシュ札幌」で開催

​分身ロボット「OriHime」(オリヒメ)の開発・提供を手掛ける株式会社オリィ研究所は、難病や重度障害などで外出困難な人が分身ロボットを操作して接客を行う「分身ロボットカフェDAWN ver.β(ドーン バージョンベータ)」の期間限定地域キャラバンカフェ、2箇所目の開催地である札幌での開催日程を発表した。


分身ロボットカフェを全国キャラバン形式で開催

分身ロボットカフェDAWNは「人類の孤独を解消する」をミッションに掲げる株式会社オリィ研究所が運営する実験カフェ。重度肢体障害者・難病患者、海外在住者など外出・移動が困難な人達が分身ロボットOriHime・OriHime-Dを遠隔操作し、オーダーや配膳、カフェ利用者との会話など接客を行う。期間限定地域キャラバンカフェでは各協賛企業の支援を得て分身ロボットカフェを全国キャラバン形式で開催。その地元の特別支援学校の生徒たちや就労を希望する外出困難者と、障害者雇用をすすめたいと考える企業を繋ぎ、OriHimeを活用した就労事例の実装を加速していきたいと考えている。

第一弾となった福岡開催は2022年11月12日(土)から11月27日(日)までの16日間、開催された。第二弾となる札幌開催は2023年2月18日(土)から3月3日(金)の14日間の日程で、会場は札幌市内のすすきのエリアに隣接する狸小路商店街(4丁目)内「モディッシュ札幌」で行われる。

【分身ボットカフェDAWNでのOriHimeを使った接客の様子】

卓上型OriHimeに搭乗したOriHimeパイロットが利用者にメニューの説明をしながらオーダーを伺う ※写真は東京日本橋店のもの

注文のドリンクはOriHime-Dに搭乗したパイロットが席まで運ぶ ※写真は東京日本橋店のもの

北海道はオリィ研究所の公認OriHimeパイロット(オリィ研究所の指定研修を修了しOriHimeで遠隔就労する就業者)のうち3名が居住しているエリアであり、昨年度は北海道教育庁主導での遠隔就労体験の実証実験も実施済みである。今年度はこのキャラバンカフェを通じて、こうした取り組みに関心を持つ地元住民はもちろん、障害を持つ当事者や雇用側となる地元企業にも「遠隔就労の可能性」を知ってもらい、外出困難者の就労問題に一石を投じる活動となることを狙っている。

オリィ研究所はこの取り組みを通じて地元企業に就労実績を広げていく計画で、北海道エリアで障害者就労を推進したい地元企業の協賛も引き続き受け付けている。


分身ロボットカフェDAWN ver.β in 会場について

札幌開催の会場は、観光客にも人気のすすきのエリアに隣接する狸小路商店街に立地する「モディッシュ札幌」。カフェは同プロジェクトのスポンサーでもあるリッチモンドホテル札幌大通の1Fに位置し、ホテル宿泊者の憩いの場となっている。なお、カフェはロイヤルホールディングス株式会社傘下のアールエヌティーホテルズ株式会社が運営している。

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モディッシュ札幌

モディッシュ札幌 外観

アクセス


オリィ研究所 所長 吉藤オリィ氏のコメント

「人類の孤独の解消」をミッションとして生まれた株式会社オリィ研究所では、2018年11月から障害や環境的要因で外出が困難な人が自宅などから働ける「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」のプロジェクトを開始し、2021年6月に東京・日本橋に常設実験店を開業、約70人の外出困難なOriHimeパイロットと共に分身ロボットを活用した社会参加、遠隔就労を推進してきた。

2022年度以降は地方エリアにおける社会実装の加速を目指しており、かねてより当社の活動に深い理解とご協力を示してくださっている福岡・札幌の2エリアでの期間限定キャラバンカフェの実施を決定した。

キャラバンカフェの第二弾となる北海道エリアはオリィ研究所所属の公認OriHimeパイロットの3名が居住する地域であり、また車椅子ユーザー等にとって雪国の冬はとりわけ外出が困難と言われている。中には冬季は3~4ヶ月家から全く出られなくなり、外部とのコミュニケーションが限定的になってしまうという課題を抱える地域でもある。昨年度、北海道教育庁様では、OriHimeを使った「分身ロボットカフェの遠隔就労体験」をテスト的に実施いただき、実際に北海道手稲養護学校三角山分校の生徒が東京日本橋にある「分身ロボットカフェDAWN」で、先輩である公認パイロットの指導のもと、接客での就労体験を行った。

今回の札幌でのキャラバンカフェでは各特別支援学校様より合計7名の生徒を受け入れ、カフェにおける接客「遠隔就労体験」を行う予定。この事業は企業協賛により「地元の特別支援学校の生徒が地元の開催キャラバンでOriHime就労する」というプログラムである。今後はこうした自治体と組んだ「地方キャラバンカフェ」の実施を機に、その地元の特別支援学校の生徒たちや就労を希望する外出困難者と、障害者雇用をすすめたいと考える企業を繋ぎ、OriHimeを活用した就労事例の実装を加速していきたいと考えている。


期間限定地域キャラバン店 北海道開催情報
店舗名 「分身ロボットカフェDAWN ver.β in Sapporo」
開催期間 プレス体験会:2023年2月17日(金)13:00〜※関係者及びプレスのみ入場可
一般営業:2023年2月18日(土)〜3月3日(金)
営業時間:12:00〜20:00
定休日 なし
提供メニュー 公式サイト参照
体験料 税込2000円(75分入れ替え制・お食事とワンドリンク付き)
予約開始 2023年1月12日(木)15:00〜
下記サイトにて事前予約を開始する。
URL:https://coubic.com/orylab
総席数 20席(4人がけテーブル×4卓、6人がけテーブル席×4卓)
※混雑時は相席になる場合がある
事前予約の際の注意 予約の最少人数:1名様から承ります。
団体予約(8名以上)・ご視察については、sapporo-dawn@orylab.com までご連絡ください。
詳細は公式サイトをご覧ください。 https://dawn2021.orylab.com/sapporo/
その他バリアフリー情報 ・地下街ポールタウンからのエレベータ:あり
※THE KNOT SAPPORO(ザ ノット 札幌)のエレベータから地上にお上がりいただけます
・バリアフリートイレ:あり
・ベビーチェア:あり
・人工呼吸器・電動車椅子用の電源のお貸出し:あり
・お食事に配慮が必要なお客さまへの器具貸し出し:あり
・提携駐車場:あり

①PIVOTパーキング(1番近い)②4丁目遠藤パーキング(2番目に近い)③3.5狸パーキング(3番目に近い) :全て1泊1,200円
高さ制限①PIVOT:1.55m ②3.5狸パーキング:2.1m ③4丁目遠藤パーキング:2.3m

公式サイト https://dawn2021.orylab.com/sapporo/


分身ロボットカフェDAWN ver.β 期間限定地域キャラバン店 協賛企業一覧(敬称略50音順)

■特別協賛(ナショナルスポンサー)


■協賛(ナショナルスポンサー)


◆協賛(エリアスポンサー) 北海道エリアスポンサーについては募集中


分身ロボットカフェDAWNとは

分身ロボットカフェDAWNは「人類の孤独を解消する」をミッションに掲げる株式会社オリィ研究所が運営する実験カフェ。重度肢体障害者・難病患者、海外在住者など外出・移動が困難な人達が分身ロボットOriHime・OriHime-Dを遠隔操作し、オーダーや配膳、カフェ利用者との会話など接客を行う。この取り組みにより就労を諦めていた人達が社会で働ける方法を開拓するため、2018年から4回の短期開催実績を経て2021年6月、東京日本橋に常設実験店を開店。

OriHimeパイロットとして働くのはALSをはじめ難病や重度の障害、様々な事情で今まで就労の機会を得ることができなかった人達。身体が動かなくても分身ロボットを活用することで自宅に居ながらにして社会に参加し、人と出会い、働くことができるという新しい働き方と、その為のリレーションテクノロジーを社会に提唱してきた。

この取り組みの中で「分身ロボットカフェ」でトレーニングを積んだOriHimeパイロットが企業就労を打診される事例が多く生まれたことから、オリィ研究所では2020年7月に分身ロボットを使ったテレワークのための人材紹介サービス「AVATAR GUILD(アバターギルド)」を開始。

例え重度障害があっても自分らしく働きたい当事者、障害者法定雇用率を達成したいと考える企業、障害者雇用問題に悩む地方自治体などからの問い合わせが増え、実際に就労に繋がったパイロットは延べ50人を超えた。現在、日本電信電話株式会社の総合受付、JR関内駅北口高架下「cafeツムギstation at Yokohama Kannai」、モスバーガー原宿表参道店、鎌倉市大河ドラマ館、和歌山アドベンチャーワールドなど全国各所で分身ロボットOriHimeを使った就労が行われている。

このプロジェクトを機に「分身ロボットを活用したテレワーク」という新たな社会参加の形をさらに広く社会実装するため、今回オリィ研究所は各協賛企業の支援を得て全国キャラバン形式でのカフェ開催に踏み切った。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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