住宅型老人ホームでの実証実験に「BOCCO emo」を活用!神奈川県の事業連携プロジェクトでユカイ工学とマクニカが協業

数多くのコミュニケーションロボットやIoTプロダクトを企画・開発するユカイ工学株式会社は、株式会社マクニカと協業し、「コロナ禍と共存する介護施設の入居者やスタッフの安心・便利を支えるBOCCO emo × マクニカセンサープロジェクト」の実証実験を2023年3月14日より開始した。

同実証実験は、神奈川県が運営する、ポストコロナを見据えた新たな事業連携プロジェクト「BAK NEW NORMAL PROJECT 2022」において大企業提示テーマ型募集にて採択されたもので、神奈川県内の介護施設を運営する聖隷藤沢ウェルフェアタウン、ヴィンテージ・ヴィラ横浜の協力のもと行われる。


「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」について
神奈川県では、県内に拠点を持つパートナー企業と質の高いベンチャー企業による事業連携プロジェクトの創出と、オープンイノベーションに向けたコミュニティ形成を目的として、パートナー企業・ベンチャー企業・研究機関・支援機関等に参画いただく協議会「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」を主催している(参加企業501社:2022年9月時点) 。
ここでは、企業が抱える課題や実現したいテーマに基づき、パートナー企業等とベンチャー企業のマッチングを行い、事業化に向けた支援を行っている。




同実証実験の背景

住宅型老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の特性として、居住空間は個室が中心で、入居時には自立した生活が送れる、または少し生活が心配な入居者が大半を占め、常駐スタッフ数も少ないことが一般的だ。しかし、入居して数年が経過すると入居者も高齢化し、介護度が上がるにつれ部屋の管理や生活に支障が生じることで、個別のケアが必要になってくる。そこで生じる課題として、そもそもの施設の成り立ちから施設構造やスタッフ数等、限られた条件の中でサービスを提供していることがわかった。特に、居室の温度モニタリング、服薬や水分摂取等の声掛け、食事の案内、室内換気や清掃支援など、限られたスタッフで細やかな管理や対応を求められる業務負荷は、心理的にも肉体的にも大きな割合を占めている。


こうした背景から、各介護施設では新しいテクノロジーを活用し、より迅速に入居者の変化や異常を感知できる方法やスタッフの業務負荷軽減策を検討していたところ、気軽に宅内への設置ができ、誰もが簡単に操作できる親しみやすいデザインやインタラクションの「BOCCO emo」の活用に至った。



安心・便利を支えるBOCCO emo×マクニカセンサー

同実験では、コミュニケーションロボットによる入居者やスタッフの安全・安心を提供するサービスの創出を目指すべく、ユカイ工学の使い手に優しいインターフェースを搭載したロボット「BOCCO emo」と、マクニカが有する空気質センシング技術 「AiryQonnect」を連携させ、介護施設の入居者やスタッフが施設内の状況を把握できるようにして、安心で便利な居室環境の実現に向けた実証を行う。
具体的には、介護付有料老人ホーム「聖隷藤沢ウェルフェアタウン」および、「ヴィンテージ・ヴィラ横浜」において、約10名の入居者に協力を頂き、「BOCCO emo」と「AiryQonnect」を各居室に設置。環境情報をセンサーでモニタリングすると共に、ロボットを通して入居者への服薬や室温管理・換気や水分摂取などの声掛けを行う。また、スタッフに対しては居室の温度・湿度を含めた空気質状況の可視化を行うことで、入居者自身の自律的な生活への貢献、ならびに、スタッフの業務負担軽減の可能性について検証する。



■【動画】マクニカが提供する空気質モニタリングソリューション「AiryQonnect」



▼実証事業の概要

実施企業 ユカイ工学株式会社・株式会社マクニカ
プロジェクト名 コロナ禍と共存する介護施設の入居者やスタッフの安心・便利を支えるBOCCO emo×マクニカセンサー
実施場所 介護付有料老人ホーム「聖隷藤沢ウェルフェアタウン」(藤沢市)及び「ヴィンテージ・ヴィラ横浜」(横浜市旭区)
実施時期 令和5年3月14日から4月下旬
備考 ・今回の実証実験に必要な費用は神奈川県が負担。ロボット利用に係る協力モニターの費用は無料。
・同実証実験で活用している空気質センサ「AiryQonnect」と「BOCCO emo」の連携デモは、展示会「CareTEX東京’23」(会期:2023年3月22〜24日/会場:東京ビックサイト南館)で体験できる。

取組のイメージ




BOCCO emoについて

BOCCO emoは、感情表現豊かな家族をつなぐコミュニケーションロボットです。様々な情報を届け、家族の一員として振る舞います。音声メッセージの送受信やリマインド機能、天気情報の配信、ハンズフリー対話、人が近くにいるかのセンシングも可能です。専用のBOCCO emoアプリでは、家族内でのメッセージのやりとりや、センサの反応を確認することができます。BOCCO emoから送った声はスマホに音声とテキストで届き、スマホから送った声や文字はBOCCO emoがしゃべってお知らせしてくれます。また、APIによるシステム連携で様々なサービスと連動し、生活者に寄り添った取り組みを実現します。簡単な操作で家庭内や外部サービスとコミュニケーションを取ることができる。

■【動画】BOCCO emo | 照れたり、ムッとしたり、そわそわしたり。どこか懐かしい、未来のファミリーロボット

BOCCO emo 公式サイト:https://www.bocco.me/
BOCCO emo APIs:https://biz.ux-xu.com/

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ロボスタ編集部

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