KEENON Roboticsは、最新型となる配膳・配送・下げ膳ロボット「DINERBOT T9 Pro」と「DINERBOT T3」を発表した。
「DINERBOT T9 Pro」はカジュアルな食事シーンに、「DINERBOT T3」はフォーマルな食事シーンにも馴染むロボットとなっている。
カジュアル・フォーマルな食事シーンそれぞれに向けてのラインナップに
KEENON Roboticsが発表した「DINERBOT T9 Pro」と「DINERBOT T3」は、安定かつスムーズな配膳・配送・下げ膳サービスを提供することができるロボットなっている。
また、最大20台まで異なる機種のロボット間の共同稼動が可能なため、例えば「DINERBOT T9 Pro」の20台稼働や、「DINERBOT T3」と既に発売されている「DINERBOT T5 Pro」などの異なる機種の共同稼働も可能であるため、トータルソリューションでロボットの価値を最大限に引き出すことが出来る、安定した労働力の確保や顧客体験・ブランドイメージの向上を実現することができるとしている。
「DINERBOT T9 Pro」の特徴
「DINERBOT T9 Pro」はファミリーレストランなどのカジュアルな食事シーンに特化しており、混雑時の配送・配膳・下げ膳のサポートを行う。
「DINERBOT T9 Pro」は従来の「DINERBOT T5 Pro」を基に、簡単受け取り機能をはじめとした、KEENON Robotics最新技術を集結させたロボットとなっている。
マルチモーダルインタラクション(視覚・聴覚を含めた複数のコミュニケーション方法)機能が搭載されており、ライト・音声・テキストを組み合わせてお客様に対して適切な情報を伝えることがにより、スタッフが介入することなく配送・配膳・下げ膳を行うことが可能となる。
「DINERBOT T5 Pro」と比較し、より安定・安全に配膳と下げ膳をすることが可能となり、起動位置と走行経路のマーカーレスも実現。最大40㎏の配送・最小通過幅70cmを実現した。
ユーザーフレンドリーなインタラクションとスムーズな配膳体験
トレーセンサーで簡単受け取りの体験をお客様に提供。ストリップライトの点灯案内、音声案内と分かりやすいUI画面による案内により注文客が簡単に料理を受け取れます。その後、料理が取られたことを検出し、音声プロンプトとUI画面でお客様に通知した後、次のタスクに移る。
ロボット本体はマルチリンク式サスペンションの搭載によって衝撃を吸収し柔軟性を出すとともにアルゴリズムも最適化を施し、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせで安定した性能を誇る。
より高性能になった「DINERBOT T9 Pro」
自社開発のレーザーSLAM(自己位置推定と環境地図作成の同時実行)技術による自律走行をはじめ、エンコーダーやIMU、LiDAR、VSLAMセンサーなどのマルチセンサーによる「精度の高い配送」を実現。LiDARでカバーできない下部は3つ目の立体視センサーで補助し、安全性を担保している。またセンサー付き衝突防止ストリップを搭載しているため、衝突したらロボットはすぐに停止し、ダメージを軽減する。
使い心地のよいタッチパネル
新搭載の大きい操作パネルで使い心地がよく、お客様が座っている時にも見やすい角度で設置。また分かりやすいUIの表現やストリップライト案内、音声案内などでお客様とのインタラクションを充実させている。
長時間稼働が可能
新しいダイキャスト式シャーシのため軽量で強度が高くバッテリー持続時間は12時間となった。加えてロボットが設定によって自動で充電パイルまで移動し充電を開始する自動充電機能による長時間稼働も可能。
導入がさらにスムーズ
「DINERBOT T9 Pro」にはKEENON Roboticsが開発したVSLAMを搭載。VSLAMとは、天井の特徴を収集してマップを作成する技術で、従来のレーザーSLAM技術のみでは厳しい環境にも対応でき、適合できるシーンが一層広がる。例えば、宴会場などホールが大きくて特徴が少ない環境などにもロボットがスムーズに走行ができるため、走行経路を示すマーカー作業をしなくても導入することが可能となり、誰でも手軽に導入することができ、設置時間の削減も実現する。
またKEENON Roboticsはユーザーのプライバシーを重視し日本国内のサーバーを使用(サーバーのハードウェア設置場所は東京都内)してサービスを展開していることも明らかにした。
「DINERBOT T3」の特徴
大容量・柔軟性・密封性を兼ねそろえた配膳・配送・下げ膳ロボット。デフォルトは3段設計の機体で、使用用途により2段に調整することが可能となり、2段に調整すると大容量のバッシングボックスを入れることができるようになる。また優れた密閉性で、料理の暖かさを保持しながらお客様に届けることが可能となる。
安定した配送を実現
「DINERBOT T3」は自律したエレベーター乗降機能、食事における料理の配送と返却受取り機能を備えている。「DINERBOT T3」はKEENON Robotics最新のシャーシを搭載し、業界トップの安定性を誇る。
待機点と目的地で扉が自動開閉する機能があり、スタッフが料理を簡単に入れる・お客様が料理を簡単に受け取ったりすることが可能な仕組みになっている。また、ドアが開くと内蔵のライトが自動的に点灯。料理の出し入れもしやすくなっている。
LiDARで周囲環境の検知、3つの立体視センサーによって高さ5cmの障害物検知と落下防止機能を搭載することで、段差による事故を防ぐことができ、丸みのあるシリコンストリップで衝突した時にダメージを最小限にすることができ、衝突検知センサーによって衝突しても急ブレーキが作動するため、料理を安全に運ぶことが可能となっている。
大型タッチパネルで操作性向上
操作性がよい大型タッチパネルを備え、子どもや高齢の方でも文字が見やすい設計になっている。
優れたインタラクション機能
床の投影を足で踏むと、ロボットが配膳を完了したと認識し、ドアを自動的に閉めて次のタスクを実行する。自動開扉機能と相まって、配膳の時スタッフの画面操作が完全不要となることも可能となった。
安全性・プライバシー保護
パスワード機能によって途中でドアを開いてしまうことを防いでいるため、お客様へ安心な配送サービスを提供でき、ブランドイメージの向上にもつながり、下げ膳に活用する場合はドアが付くことで下げた物の店内への落下等を防げるため、店舗全体の清潔感を保つことも可能。
製品概要
「DINERBOT T9 Pro」
製品寸法 (WxDxH) | 500mm x 527mm x 1266mm |
---|---|
本体重量 | 45.2kg |
収納スペース: | 486 x 384 x 195mm(一番上のトレー) 486 x 384 x 166mm(2段と3段目のトレー) |
機能 | トレー検知レーダー / 検知ライト / 音声通知 |
積載重量 | 40kg |
稼働時間 | 12時間 |
充電時間 | 約4時間 |
最小通過幅 | 70cm |
「DINERBOT T3」
製品寸法 (WxDxH) | 623mm x 496mm x 1351mm |
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本体重量 | 71kg |
収納スペース: | 575mm x 422mm x 230mm / 段 |
機能 | 投影ランプ / 自動開閉ドア / 雰囲気ランプ / サイドライト /立体ビジョン |
積載重量 | 40kg |
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