コロナ禍の影響で、サービス業を中心に、さまざまな業態で労働力不足の課題が顕在化しています。飲食・外食産業においては、外国人観光客数の回復や、新型コロナウイルス感染症の規制緩和に伴い、今後さらなる需要の増加が見込まれるなか、サービスレベルを維持しながら業務効率化を図る、自動化・DXソリューションへの注目が高まっている。
ソフトバンクロボティクス株式会社は、KEENON Robotics株式会社(本社:中国上海)の配膳・運搬ロボット「Keenbot T8(キーンボット ティーエイト)」の国内販売を開始することを、2023年2月21日に発表した。
「Keenbot T8」は、幅38.4cmのコンパクトなボディで、狭い通路でも安定して、安全に走行するロボットだ。同社では「Keenbot T8」を、通路幅が狭く、これまで配膳・運搬ロボットの導入が難しいとされてきたラーメン店や居酒屋などの利用者への提案を進めていく予定だ。
また、同ロボットの国内販売開始に伴い、これまで同社で取り扱ってきた配膳・運搬ロボット「Keenbot(キーンボット)」の名称を「Keenbot T5(キーンボット ティーファイブ)」に変更した。
同社では、2021年に取り扱いを開始した配膳・運搬ロボット「Servi(サービィ)」に加え、「Keenbot T5」、「Delivery X1(デリバリー エックスワン)」を展開。既に約500ブランドに導入されおり、今回、「Keenbot T8」の販売を開始することで、ユーザーの店舗規模や使用環境、配膳容量などに合わせて、より柔軟で最適なソリューションを提案し、幅広い業態において、業務効率化とサービスレベルの向上に貢献していくと述べている。
国内での導入先
国内での販売開始に先駆け、株式会社さんぱち(所在地:北海道札幌市)が運営する「ラーメンさんぱち」 21店舗において導入検証を行い、導入が決定している。また、株式会社力の源ホールディングスが運営するラーメン専門店「博多一風堂」の下記2店舗においても「Keenbot T8」の導入検証が開始された。
株式会社さんぱち
小規模の店舗でもラーメンや飲み物などを安定して運ぶことができ、ワンオペの時間帯でも従業員の負担軽減となり助かっています。トレー部分のLEDライトが点滅するため、お客さまもスムーズでわかりやすいです。小型なボディや可愛らしい表情で走行するところも愛嬌があり、すっかりスタッフの一員です。
ラーメン専門店「博多一風堂」での導入検証について
本格的な配膳・運搬ロボットの店舗導入と店舗DXの推進にあたり、下記2店舗で「Keenbot T8」の試験導入し、業務効率化、サービスレベル向上、従業員満足度への影響などを検証。今回の検証を経て、国内外に展開する様々な形状の店舗への導入を検討予定だ。
▼実施店舗と期間
横浜泉店 | 2月21日(火)〜3月7日(火) |
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サンリブシティ小倉店 | 2月28日(火)〜3月14日(火) |
配膳・運搬ロボット「Keenbot T8」の特長
狭い通路幅でも走行可能な「Keenbot T8」は、高品質なサスペンションが衝撃を緩和し、ドリンクなどの液体物の安定して運搬することが可能。また、各トレーに搭載した画像認識カメラが受け取りを検知できる。ユーザビリティの高いデザインは、複数卓配膳にも対応している。
▼特長詳細
1. | 【狭い通路幅でも走行可能】 幅38.4cmのコンパクトなボディで、狭い通路幅の店舗(最小通過幅55cm)でもスムーズな走行が可能。 |
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2. | 【ドリンクなどの液体物の安定して運搬】 高品質なサスペンションが衝撃を緩和。さらに環境に合わせて、自動で速度を調整して走行するため、ドリンクなどの液体物の運搬も安全に行う。 |
3. | 【各トレーに搭載した画像認識カメラが受け取りを検知】 各トレーに画像認識カメラが搭載されており、トレーから料理やお皿などが受け取られたことを検知し、自動で指定の場所に戻ったり、取り間違いが発生した際に発話するなど、従来の小型の配膳・運搬ロボットにはない機能性を有している。 |
4. | 【ユーザビリティの高いデザイン】 トレーは、どの方向からも取りやすいデザインで、機体には大型で直感的な画面操作が可能なタッチスクリーンを搭載。各トレーに搭載されたLEDライトで対象のトレーを分かりやすくお知らせすることで、複数卓配膳にも対応。 |
■【動画】Introducing KEENON DINERBOT T8
https://www.softbankrobotics.com/jp/product/keenbot-t8/