Dreameが汎用ヒューマノイド、4足歩行ロボット(家庭用/産業用)、配達ロボットなどを披露 「世界ロボットコンテスト2023」に初出展

Dreame Innovation Technology (Suzhou) Co.,Ltd. (略称:Dreame)は総合ロボット企業として2023年8月22日に閉幕した「世界ロボット大会2023(World Robot Conference、WRC)」(中国北京)に初めて出展。汎用ヒューマノイドロボット、民生用バイオニック4足歩行ロボット、産業用4足歩行ロボット、ワイヤレスロボットプールクリーナー、業務用食品配達ロボットなど、幅広いロボットを展示・発表した。


ロボットのエコシステムとテクノロジーの研究開発(R&D)、サプライチェーン、生産と製造、人材育成、商品化の分野にわたるDreameの幅広い競争力を広くアピールした。


Dreameについて

Dreameは中国国内理系大学トップ「清華大学」出身のFounder & CEO俞浩(YU HAO)によって設立。「ハイテクノロジーを、もっと毎日の生活へ」というビジョンのもと、ハイテクノロジーのスマート掃除機の研究開発、製造、販売を行うグローバル企業。

現在、中国、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界120以上の国と地域で展開。日本においては家庭用床掃除機の総合ブランドとして、水拭き掃除機、ロボット掃除機、スティック型コードレス掃除機などの製品を通して、ハイテクノロジーが自然に溶け込んだ日常生活をご提案している。

Dreameの強みは業界トップの高速デジタルモーター技術をはじめ、流体力学、SLAMアルゴリズムなど数々の領域における高い技術力。これを実現するため全社員の7割以上を研究開発の人材が占めており、年間に投じる研究開発への投資費比率は約10%に達するなど、業界水準をはるかに上回るレベルで、研究開発に力を入れている。また2023年8月18日時点で世界中で4,190件の特許を取得している。

日本国内においては、2023年2月、自動ゴミ収集ステーション付きロボット掃除機DreameBot D10 PlusをAmazonで発売し、日本市場に本格参入。2023年6月には大手家電量販店でロボット掃除機「DreameBot L10sUltra」、水拭き掃除機「H12Pro」の取り扱いを実現している。


ラテアートを作るDreame Universal Humanoid Robot


DreameのUniversal Humanoid Robot(ユニバーサルヒューマノイドロボット)は、世界で初めてラテアートを作ることに成功し、世界ロボット大会2023の多くの来場者を驚かせた。

ヒューマノイドロボット部門ディレクターであるChao YU氏は

ヒューマノイドロボット部門ディレクター Chao YU氏

「DreameのUniversal Humanoid Robotは、ディープマシンラーニング(深層機械学習)モデルとトレーニングを使用して、さまざまな環境でさまざまなカップやツールを識別し、正確なラテアートを作ることができます。この大会は、Universal Humanoid Robotが研究室の外に出て、現実世界の環境でそのスキルを明らかにする重要な機会になりました。

とUniversal Humanoid Robotを紹介している。

DreameのUniversal Humanoid Robotは、身長178 cm、体重56kg、全体で44の稼働箇所を備えている。各脚は6稼働箇所を持ち、片脚で立つことができ、強い衝撃を受けてもしっかりと歩き続ける堅牢性も備えている。

コンシュマー向けの4足歩行バイオニックロボット「Dreame Dog」


世界ロボット大会2023のDreameブースでは、呼び物であるコンシューマー向けの4足バイオニックロボットDreame Dogがカメラに向かってポーズをとり、非常に注目を集めた。

Dreame Dogは、頭部・ボディー調整機能を備えた業界初の4足歩行バイオニックロボットで、業界をリードする15の稼働箇所を誇り、力強さと機敏さに加えて、表情で伝えることもでき、ユーザーに感情的なフィードバックを提供できる仕様となっている。

Dreameのスタッフは「Dreame Dogには5次元の知覚システムがあり、これを使用して、ユーザーと対話するときにさまざまな感情的な反応を表示できる感情システムを開発しました。Dreame Dogの機能はオープンソースとオープンSDKの両方をサポートしており、2次開発や科学研究、教育、その他の分野での利用が可能です」と説明した。


産業用4足歩行ロボットも紹介


Dreameでは、商用ロボットや本格的な産業用4足歩行ロボットも紹介した。

会場ではDreameのハイエンド食品配達ロボットD1が、ゲストの着席、配膳、皿の返却、パトロールなどのさまざまなモードを切り替えて、あらゆる商用シナリオを網羅できることを示した。

Dreame D1は、Dreameが自社開発したデュアルSLAMナビゲーションおよび測位技術を使用しており、レストランの地図と経路計画を迅速かつインテリジェントに作成可能。ゲストの座席管理、配食、パトロールを行うケータリングのワンストップソリューションを提供する。

また、産業用4足歩行ロボットは、人や物を運び、障害物を乗り越える様子を実演。優れた動的な障害物回避能力を誇るため、警備、パトロール、救助、捜索、地図作成などの任務に最適なロボットとなっており、消防、電力、採掘などのさまざまな分野や業界での活用が見込まれている。


「今後10年間はロボット工学全般にとって最高の10年になる」

Dreame創設者のHao YU氏は

Dreame創設者のHao YU氏

今後10年間はロボット工学全般にとって最高の10年になるでしょう。ロボット工学の分野で強力かつ幅広い能力を開発することは、Dreameがコンシューマー向けのロボットシステム化の開発を継続する後押しとなります。つまり、あらゆる産業および部門にわたってロボット工学を導入し、ビジネス、農業、医療、輸送部門で実用的なアプリケーションを作成し、ロボットが家族や社会全体により良いサービスを提供できるようにするコンシューマー向けロボットエコシステムを徐々に統合していくということです。

と今後のロボットのあり方について述べた。

Dreameはロボット工学が持つシステム化機能を実用的なアプリケーション全体に活用し、より深いレベルで産業とつながり、さまざまな分野にわたってロボットの価値を高めているが、Dreameは単にロボット機器企業と自認しているわけではなく、「Robot+」を指針として、Dreameはロボット技術と機能を使用して業界の課題に対応し、業界の効率を高め、ロボットの価値を大幅に高めるとしている。

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ロボスタ編集部

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