NTT e-Drone「みどりの食料システム戦略」を目指す農業ドローン「AC101 connect」を2024年春から提供開始

株式会社NTT e-Drone Technologyは、「みどりの食料システム戦略」への貢献を目指して、自ら設計・開発・製造する農業ドローン「AC101 connect」を2024年春から提供開始することを同年9月27日に発表した。

AC101 connectは、日本の圃場にあわせて提供してきた農業用マルチコプターAC101のメリットはそのままに、より精密でより高度な散布を可能とする機体プラットフォームへとアップデートしている。

具体的には、Auterionとの戦略的な業務提携にもとづき開発したNTTイードローン製フライトコントローラーをはじめ全ての制御基板、送信機、散布装置等を、より高機能なハードウェアへと一新。そのうえで、通信を介して様々なアプリケーションやデータと、安全安心に連携可能なソフトウェアを開発実装することで、より精密でより高度な散布や、より安心でより安全な運用を推進していく。

以下、従来のAC101紹介動画となる。

■【動画】NTT e-Drone Technology AC101紹介動画




AC101 connectの特徴

同ドローンは、計量コンパクトながらも散布幅は5m。また、バッテリー1本で最大2.5ha散布可能な他、ネットワークRTKに対応し、より精密な自動航行が可能となっている。


軽量コンパクト

日本ならではの狭く変形した圃場の場合でも簡単に、そしてご高齢の方や女性でも手軽に扱える機体サイズ。コンパクトながらも散布幅5mと散布効率も抜群だ。


バッテリー1本で最大2.5ha散布可能

他社と比較しても圧倒的な飛行時間で、バッテリーの残量を気にすることなく安心して散布することが可能になった。


より精密・より高度な自動航行

ネットワークRTKに対応し、より精密な自動航行が可能となった。GNSS(GPS等)もアップデートし捕捉可能な衛星の数が増えるため、自動航行以外のフライトモードの精度もより安定する。なお、ネットワークRTKを利用するには、携帯事業者や自治体が提供するネットワークRTKサービスの契約が必要となっている。


データ連携

BASF デジタルファーミング社・BASFジャパン株式会社が国内で提供する栽培管理支援システム「xarvio FIELD MANAGER(ザルビオ フィールドマネージャー)」の地力マップとのデータ連携により、送信機(プロポ)に可変施肥を支援する圃場マップを表示する機能等の提供を予定(提供時期:2024年夏以降)している。



「みどりの食料システム戦略」への貢献を目指して

同社は、AC101 connectを通じて、政府が推進する環境負荷の低減を図りながら、持続可能な農山漁村の創造やサプライチェーン全体を貫く基盤技術確立と連携(人材育成、未来技術投資)等を目指す「みどりの食料システム戦略」への貢献を目指している。そのため、機体の開発や提供にとどまらず、その周辺領域に広がる以下のような取組もより一層強化していくとのことだ。


環境負荷低減への貢献

・バッテリーのリサイクルによる資源の有効利用への貢献
・国内開発製造による物流CO2削減への貢献
・可変施肥の高度化による肥料削減への貢献


持続可能な農山漁村の創造への貢献

・デモ会を通じた農業ドローンを利用したスマート農業に関する情報提供
・行政におけるドローンを用いた一斉防除や鳥獣害対策の支援
・地域の農業を支える新規参入者(女性、高校生、異業種等)の拡大支援


サプライチェーン全体を貫く基盤技術の確立と連携への貢献

・ドローンの制御装置やデータ利活用サービス等の開発の継続強化
・農業ドローンの安全な運用に資する教官・整備士・操縦士の育成


Auterionと共同開発したフライトコントローラー(日本国内生産)



▼ AC101 Connectの概要

公開日 10月11日公開予定
価格 オープン価格
購入相談開始日 2023年10月11日より(販売受付)開始
※デモ会、説明会、意見交換会等の要望にも対応

なお、同機の詳細については10月11日にオープンする「AC101 connect特設サイト」にて確認できる。



AC101 connectの展示について

2023年4月23日に宮崎県で開催されたG7農業大臣会合にてAC101 connectを用いた展示&デモフライトを実施しており、今後、10月11~13日に幕張メッセ(千葉県)で開催される「第13回農業Week」のNTTグループブースに、AC101 connectを参考出品する他、11月29~12月2日に東京ビッグサイト(東京都)で開催される「2023国際ロボット展」の農林水産省ブースにも出品予定だ。

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ロボスタ編集部

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