【速報】NTT東日本がドローンの新会社を設立 オプティム/ワールドリンクと 2025年にはドローン市場が4倍超に まずは農業分野から

東日本電信電話株式会社(NTT東日本)と株式会社オプティム、株式会社WorldLink & Companyの3社はドローン分野における新会社「株式会社 NTT e-Drone Technology」(以下 e-Drone)を設立したことを発表した。2021年2月1日から事業を開始。当面は農業用ドローン分野を中心に注力していく。


資本金は4.9億円、当初の従業員は30名弱、主に株式会社エンルートの開発部隊のメンバーで構成する。筆頭株主はNTT東日本。2021年度は売上10億円を見込み、5年後には40億円規模に拡大したい考え。


ドローンビジネス市場は急拡大

3社は合同で記者発表会をオンラインで開催し、事業内容と展望を語った。「ドローンビジネス市場は急速な拡大傾向にあり、各産業分野においてドローンの活用による活性化が期待されている」と強調した。新会社e-Droneは国内ドローン市場は2019年から2025年にかけて約4倍超も拡大する予測を見込んでいるという(1400億円から6,400億円規模に拡大)。


e-Droneの田辺社長は「ドローンの進化はすさまじく、農業、点検、物流の各分野の順番で事業が拡大していく。また、災害時にもドローンの活用によって地域に貢献できる」と見込みを語った。
NTT東日本は今までも自社でドローンを約100基、200人体制で運用してきた。主に定期点検等の業務が中心だが、災害発生後の通線や被害状況の把握にも活用してきたという。今後は自社に限らず、橋梁や鉄塔の点検、災害時の状況把握に導入を推進していく構えだ。

東日本電信電話株式会社 代表取締役副社長、株式会社NTT e-Drone Technology 代表取締役社長、田辺博氏

当初はスマート農業に最適なペイロード4kg~8kgの中型機を中心に拡販する計画だ。女性ひとりでも持ち運べる軽量機で、軽トラックの荷台に手軽に詰め込める可搬性、バッテリーの長時間利用などを考慮して、「AC101」(農業機)と「EC101」(産業機)からスタートする。

「AC101」(農業機)と「EC101」(産業機)からスタート

農業分野が最優先、e-Dronetが取り扱う「AC101」(写真)

軽量コンパクト、女性ひとりでも持ち運びやすいことを考慮

長時間バッテリーで、2.5ha記事の圃場にも対応




主な事業内容

新会社の当初の主な事業は、国産ドローン事業、ドローン運用支援事業、ソリューション事業、データ事業。



国産ドローン事業

軽トラ・軽バンに積込可能で、女性一人でも運搬可能等の日本の利用シーンにフォーカスしたペイロード4kg~8kg の産業用中型機から提供していく。徹底した軽量化と電力消費効率重視の制御技術による長時間フライトを実現。

今後は、出資3社の強みを活かしたドローンサービスの開発を継続強化する。


ドローン運用支援事業

全国に販売・保守ネットワークを構築することでアフターフォローを強化し、産業用ドローンを安心安全に操作するためのスクールネットワークを構築。安心安全の操作環境を整備、促進していく。


ソリューション事業

新会社等が保有する機体をシェアリング型で提供することで課題解決をサポートします。センシングや画像解析等を受託することやパイロットの派遣も予定。
国産ドローンの利用シーン開拓や技術獲得に繋がる実証については共同開発も予定。開発テーマや実証テーマについてはみなさまからの公募する予定(詳細は未定、決定後に別途案内)。

データ事業

飛行データ等を多様なパートナー企業様と流通することで新たな価値を創出することを目指す。


各株主の主な役割(予定を含む)

NTT 東日本
ICT 技術(高速大容量のネットワーク・ローカル 5G 等)の活用、地域のニーズの収集等

オプティム
AIをはじめとするドローンに関わるソフトウェア開発 等

ワールドリンク
ドローン販売・保守体制 等


農業用ドローン × AI のビジネスモデルを既に確立しているオプティム

オプティムはAIの実用化を推進するトップ企業のひとつ。様々な分野に展開しているが「最も有望なのは農業分野」(菅谷社長)として、農業分野でのドローンを用いたAI事業については早期から積極的に展開してきた。従来は無作為に広範囲に撒いていた農薬散布作業にドローンを導入し、AIカメラで識別した病気や害虫が発生している部分だけにピンポイント散布することで、農薬量を99%以上削減するシステムなどを提供してきた。ドローンのシステムは農家に無償で提供し、農家に付加価値の高い生産方式を提供するとともに生産した作物を買い取り、それを販売して得た利益をシェアしてフィードバックする独自のビジネスモデルを確立している。

株式会社オプティム 代表取締役社長 菅谷 俊二氏


ドローン事業やメンテナンス、スクールなどを事業展開するワールドリンク

ワールドリンクも「SkyLink」のブランド名で、農業、土木・測量、インフラ点検、物流、災害対策などの分野でドローン事業を展開。ドローン販売とサービスに留まらず、赤外線カメラやLiDAR、画像処理や位置情報、各種AIなどを組み合わせてソリューションパッケージとして提供してきた。ドローン教習スクールも開始し、累計で500名以上のドローン・オペレータを創出してきた。ドローン販売でも250台以上の実績を持つ。2020年春にはエンルートのドローン製品「AC101」の販売やメンテナンス、ソリューション事業に着手してきた。

株式会社WorldLink & Company 代表取締役社長 須田 信也氏

新会社は、スマート農業の推進を目的とし、ワールドリンクと連携、感染症拡大予防対策を十分に施した上で、国産農業用ドローンのデモフライト等を順次、全国で行っていく予定であることも発表した。

新会社の概要
(1)会社名: 株式会社 NTT e-Drone Technology
(2)本社所在地: 埼玉県朝霞市北原二丁目 4 番 23 号
(3)代表取締役社長: 田辺 博
(4)事業内容: ドローンサービス開発
ドローン運用支援事業
ドローンソリューション事業
データプラットフォーム事業 等
(5)資本金: 4.9 億円(資本準備金 4.9 億円)
(6)株主: NTT 東日本
オプティム
ワールドリンク
(7)事業開始日: 2021年2月1日(予定)

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神崎 洋治
神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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