東芝、量子インスパイアード最適化ソリューション「SQBM+」にMicrosoft Azure版の提供開始 Azure環境の仮想マシンイメージとして提供

東芝デジタルソリューションズは、量子インスパイアード最適化ソリューション「SQBM+」のMicrosoft Azure版ソフトウェア「SQBM+ for Azure」をMicrosoft Corporationが運営するAzure Marketplaceで公開し、提供を開始したことを発表した。

提供中のAmazon Web Services版に加えて、Microsoft Azure版の提供を開始したことで、自社のIT環境にあわせてSQBM+を利用したいというニーズに応えるとしている。

SQBM+ for Azureの特長

1:Azure環境の仮想マシンイメージ(Azure Virtual Machine)として提供

・すばやく簡単にインスタンスを起動することができ、すぐにSQBM+が使用可能。SQBM+をインストールする必要がない。

・リソースを専有できるので、高速な実行が可能。専有したリソースは、利用者が自由にコントロールすることができる。(オートスケール、冗長化、起動停止)

・顧客のシステムに組み込むことができるので、ネットワークなどのオーバーヘッドを抑えることが可能。

2:1000万変数をサポートし、規模・速度・精度を向上させたSQBM+ Version 2

・1000万変数のQUBO(制約なし二次バイナリ最適化)問題に対応するQUBOソルバーを提供。

・アルゴリズムを改良して近似解探索の精度・速度を向上。

・QUBOソルバーをより使いやすく、高性能化するための拡張機能やソルバーを提供。
PUBOソルバー:3次および4次問題をサポートする高次項対応ソルバー
QPLIBソルバー:線形制約付き二次バイナリ計画問題を解くソルバー

3:Azure Marketplaceでの提供

MicrosoftのコマーシャルマーケットプレイスであるAzure Marketplaceは、IT プロフェッショナルや開発者向けにAzure上に構築されたソリューション、もしくは、Azure用に構築されたソリューションのオンラインストア。Azureで実行するために認定、最適化されたソフトウェアが揃っている。

SQBM+ for Azureの価格

SQBM+ for Azureは、利用するAzure Virtual Machinesのインスタンスに応じた、計算時間あたりの従量課金となっており、研究開発用途に限定したLearn & DevelopmentとBusiness Standardの2つのプランが用意されている。




SQBM+とは?

SQBM+は、東芝が開発した技術「シミュレーテッド分岐アルゴリズム」を用いた組合せ最適化ソルバー「シミュレーテッド分岐マシン」を核とした量子インスパイアード最適化ソリューション。
既存の計算機を使用して、複雑で大規模な問題の高精度な近似解(良解)を短時間で得ることが可能となっており、東芝グループでは、SQBM+を活用して、株式市場における高速高頻度取引への疑似量子計算機適用の有効性に関する共同検証や計算創薬への適用技術の検証、エネルギーマネジメントや材料開発での有効性の検証などを行ってきた。

ABOUT THE AUTHOR / 

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部では、ロボット業界の最新ニュースや最新レポートなどをお届けします。是非ご注目ください。

PR

連載・コラム