就職や転勤などで多くの社会人が新生活を控えるこの時期。パナソニックは、5年以上一人暮らしを経験している25歳から35歳の社会人424人を対象に、一人暮らしの実態調査を実施した。
「推し活」をしているアラサー一人暮らしは2人に1人に
一人暮らしを5年以上経験している424人の社会人に対して、自分にとってイチオシの人物(アイドル、アーティスト、俳優、YouTuberなど)やキャラクター(アニメ、漫画、ゲームなど)をさまざまな形で応援する活動である「推し活をしているかどうか」を尋ねたところ、「実在の人物でしている」と回答した人は全体の38.8%、「キャラクターでしている」は22.2%、「これら以外でしている」人は5.0%となった。
一方で、「推し活はしてない」と回答した人は50.2%と、一人暮らしをするアラサー世代の2人に1人は何かしらの“推し活”している結果となった
自宅での具体的な「推し活」
具体的な“推し活”についての問いには、「YouTubeで関連動画を見る」(67.3%)が最も多く、ついで「音楽(音声)を聴く」(49.8%)、「SNSで関連情報を調べる」(48.8%)、「関連するDVD・ブルーレイを見る」(44.1%)、「推しグッズをオンライン購入する」(42.2%)など、関連コンテンツの視聴や消費に関するものが上位にランクインした。
なお、テレビ番組はリアルタイムでの視聴より(35.1%)、録画視聴(40.3%)の方が5ポイント上回っており、あとでゆっくりと視聴するスタイルの方が定着していることが推察される。
「推し活」層ほど高機能&趣味系家電を所持
「現在、保有している家電」について尋ねた結果、推し活層・非推し活層共に「冷蔵庫」「洗濯機」「炊飯器」「掃除機」といった定番家電が上位を占めた。また、「テレビ」の保有状況は推し活層か否かでの有意な差がないことがわかった。
一方で「オーブンレンジ」、「高機能ドライヤー」、「ロボット掃除機」、「衣類スチーマー」などの高機能家電のほか、「ワイヤレスイヤホン」、「ブルーレイレコーダー」、「ポータブルテレビ」などの趣味家電については、推し活層の方が10ポイント近くも差があることが明らかになった。
「推し活」層は全家電に対する購入意欲が高い傾向に
前問の回答結果を踏まえ、「現在持っていないが、今後購入したいと思っている家電」を尋ねたところ、「特にない」の問いに対する回答結果が推し活層では27.0%だったところ、非推し活層では62.4%と、全般的に推し活層の方が持ってない新たな家電への購入意欲が高いことが明らかになった。
具体的には、「食器洗い乾燥機」(17.1%)、「ロボット掃除機」(16.6%)、「ドラム式洗濯乾燥機」(16.6%)、「電気圧力鍋」(15.6%)など、家事効率を高める家電に興味関心が強く、非推し活層と比較して5ポイント以上も差がつく結果となった。
休日は自宅に。「非推し活」層は「推し活」層より外出意欲は4倍に
「休日の自宅での時間の過ごし方」に関する質問では、推し活層では1位「SNSを見る・投稿する」(64.9%)、2位「動画配信サービスを見る」(64.5%)という結果になり、約6割がこの2つの行動に集中。また、「ほとんど自宅で過ごさない」と回答したのは、推し活層でわずか2.8%だった一方で、非推し活層では12.2%と4倍近くも差があることから、非推し活層の方が外出意欲は高いと言える。
さらに、睡眠や家事も含めた「休日の平均的な在宅時間」を尋ねたところ、推し活層・非推し活層共にボリュームゾーンは、「5時間以上10時間未満」が約4割となり、差は見られかったが、15時間以上になると推し活層の割合が多くなる傾向が見られた。「24時間(ほぼ一日在宅)」と回答した割合で比較すると、推し活層では1割も存在し、これは非推し活層よりも約4ポイント多い結果となっている。
「非推し活」層のほうが広い部屋に住んでいる
「お住まいの自宅の大きさ」についての問いに対しては、推し活層のボリュームゾーンは「15㎡以上20㎡未満」(17.5%)、「20㎡以上25㎡未満」(19.0%)となった一方で、非推し活層は「30㎡以上」(24.4%)が最も多くなった。
これまでの調査結果から、推し活層は部屋の大きさへのこだわりよりも、高機能家電・趣味家電などにコストを掛ける傾向があると言えそうだ。
好きなものに囲まれる暮らしに対する思いは「非推し活」層の1.5倍に
最後に「一人暮らしをする上で大切にしている価値観」が何かについて尋ねたところ、どちらの層も「自分時間を充実させたい」(推し活層:60.7%、非推し活層:51.4%)が1位になった。ただし、「特にこだわりはない」を除くと、ほぼ全ての選択肢において、推し活層の割合が非推し活層を上回る結果となり、「好きなものに囲まれて暮らしたい」、「趣味に没頭したい」に関しては、1.5倍もの差が開いている。
同じアラサー世代でも、“推し活”か否かによって、暮らしの価値観に大きな違いが存在することが本調査を通じて明らかとなった。
調査概要
調査内容 | 普段の生活に関するアンケート |
---|---|
調査期間 | 2024年2月1日~2月13日 |
調査対象 | 全国25~35歳男女、一人暮らし経験が5年以上の会社員 |
有効回答数 | 424名 |
調査主体 | パナソニック株式会社 |
調査会社 | 株式会社ジャストシステム |
調査方法 | インターネット調査 |