KINTOは、運転免許を保有する、20~30代男女221名、40~60代の男女221名、70代以上の男女221名、合計663名を対象に、「完全自動運転(「全ての運転操作を自動化した状態」と定義)」に関する世代別比較調査を実施した。
調査概要
調査方法 | IDEATECHが提供するリサーチ PR「リサピー」の企画によるインターネット調査 |
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調査期間 | 2024年1月18日~同年1月20日 |
有効回答 | 運転免許を保有する、20~30代男女221名、40~60 代の男女221名、70代以上(以降シニア)の男女 221名、合計663名 ※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません |
Q1:完全自動運転への期待、世代間のギャップは少なく約5割が期待する結果に
「完全自動運転」の実現に期待しているかを質問したところ、シニアは「非常に期待している」が21.7%、「やや期待している」が34.8%、40~60代は「非常に期待している」が19.4%、「やや期待している」が31.7%、20~30代は「非常に期待している」が23.1%、「やや期待している」が33.0%という回答となりました。世代間で大差はなく半数の方が完全自動運転の実現に期待をしていることがわかった。
Q2:完全自動運転へ期待している理由、全世代共通のトップ3は「自身の移動が楽・便利」「高齢社会の移動支援」「交通事故の削減・安全性の向上」
Q1で「非常に期待している」「やや期待している」と回答した回答者に、「完全自動運転」の実現に期待している理由を質問したところ、「自身の移動が楽・便利になるから」(シニアが83.2%、40~60代が66.4%、20~30代が57.3%)、「高齢社会の移動支援につながるから」(シニアが70.4%、40~60代が66.4%、20~30代が50.0%)、「交通事故の削減・安全性の向上につながるから」(シニアが65.6%、40~60代が54.0%、20~30代が44.4%)がトップ3の回答となった。
Q2の質問の中で、で「自身のライフスタイルの自由度が上がるから」と回答した回答者に、「完全自動運転」の実現によってどのようにライフスタイルが変わると思いますか」と尋ねたところ、各世代から様々な回答を得ることができた。
自由回答・一部抜粋
シニア(n=37)
・76歳:高齢化に伴う技量低下の一助。
・76歳:自家用車での移動中でも考え事ができそう。
・86歳:免許返納者の活動範囲が広がり、老人の知恵と経験と現代のデジタルデータを混ぜて面白い社会が期待できる。
・76歳:完全自動運転で、行動の自由が確立できるから。
・73歳:自分で運転できなくても好きな所に行ける。
・81歳:高齢者の移動が楽になる。
・73歳:身体障害でもあちこち移動ができる。
・70歳:身体が不便になっても安全運転判断出来るなら活用出来るから。
・74歳:田舎での生活には車が不可欠になるが、完全自動運転になれば高齢でも安全な移動が可能になると思える。
40~60代(n=18)
・61歳:家族で移動する時に会話を楽しんだり同じ風景を見て楽しめそうだから
・64歳:運転に関わる全てのストレスが解放され、他の方向に注意力を回すことができ、あらゆる面で生産性が向上することを期待している。
・42歳:自由時間が出来るから
・61歳:高齢まで安全に移動が可能になり旅行に行きやすくなる。
20~30代(n=25)
・32歳:移動時間を有効に使える。
・36歳:行動範囲が広くなる。
・36歳:旅行含めて柔軟に計画が立てられると思う。
・23歳:完全自動運転なら移動中を隙間時間に使えて効率がよくなるから。
・31歳:運転手の負担が減り、家族内での喧嘩や気遣いの負担も減るから。
・35歳:自動車に乗ってる間に仕事や仮眠が摂れる。
Q3:完全自動運転の実現に期待していない理由、どの世代も「システムの誤作動やエラーが怖い」が最多
Q1で「あまり期待していない」「全く期待していない」と回答した回答者に、「完全自動運転」の実現に期待していない理由を質問したところ、「システムの誤作動やエラーが怖いから」(シニアが75.3%、40~60代が67.4%、20~30代が64.9%)、「事故が起きた際の責任の所在が分からないから」(シニアが61.3%、40~60代が53.5%、20~30代が46.8%)、「交通安全の意識や知識の低下になるから」(シニアが31.2%、40~60代が36.0%、20~30代が31.2%)という回答がトップ3となった。
Q4:完全自動運転の車内の過ごし方1位は、20~30代「飲食を行いたい」、シニアと40~60代「車内から見える景色を楽しみたい」
完全自動運転が実現したら、車内でどのように過ごしたいと考えるのか。シニアは「車内から見える景色を楽しみたい」が54.3%、「ゆっくり過ごしたい」が34.8%、「仮眠・睡眠を取りたい」が24.0%、40~60代は「車内から見える景色を楽しみたい」が42.5%、「ゆっくり過ごしたい」が35.7%、「仮眠・睡眠を取りたい」が27.1%、20~30代は「飲食を行いたい」が37.6%、「車内から見える景色を楽しみたい」が34.4%、「ゆっくり過ごしたい」が29.4%という回答となった。
Q5:完全自動運転が実現したら車内に欲しい設備・装備、シニアと40~60代は「通信環境(Wi-Fiなど)」、20~30代は「テレビ/モニター」
続いて、完全自動運転が実現したら車内に欲しい設備・装備を聞いたところ、シニアは「通信環境(Wi-Fiなど)」が56.5%、「テレビ/モニター」が50.6%、「パソコン」が46.4%、40~60代は「通信環境(Wi-Fiなど)」が52.5%、「テレビ/モニター」が49.2%、「パソコン」が41.3%、20~30代は「テレビ/モニター」が47.7%、「通信環境(Wi-Fiなど)」が38.6%、「パソコン」が35.0%という回答となった。
Q6:完全自動運転を使いたいシーン、「自身の旅行やお出かけ」が各世代共通して高い結果に
完全自動運転が実現したら、どのようなシーンで使いたいかを質問した。シニアは「自身の旅行やお出かけ」が70.2%、「日常の買い物や用事」が58.9%、「家族・友人などとの旅行やお出かけ」が48.8%、40~60代は「自身の旅行やお出かけ」が60.9%、「家族・友人などとの旅行やお出かけ」が48.0%、「ドライブ」が44.1%、20~30代は「自身の旅行やお出かけ」が51.3%、「家族・友人などとの旅行やお出かけ」が49.7%、「ドライブ」が45.2%という回答となった。
Q7:完全自動運転の車の保有方法、各世代で「現金一括購入」がトップ、シニア・40~60代は「サブスク」が2位
全自動運転の車が日本で実現した際、どのように所有または利用したいか、との質問に対しては、シニアは「現金一括購入で所有したい」が42.9%、「サブスクリプションサービスで利用したい」が21.4%、40~60代は「現金一括購入で所有したい」が39.7%、「サブスクリプションサービスで利用したい」が19.6%、20~30代は、「現金一括購入で所有したい」が32.0%、「マイカーローンで所有したい」が23.9%という回答となった。
また、今後検討したい自家用車の保有形式と、完全自動運転の車の保有形式を世代別でそれぞれ比較すると、各世代に共通して完全自動運転車で「カ―リース」「サブスクリプションサービス」の検討度が上がる結果となった。技術の進歩により車の性能が高度化すると、所有より利用形式を検討する人が多くなることがうかがえる。
Q8:完全自動運転の車を1日利用するにあたり支払っても良い利用料、シニアより20~30代のほうが価格が高く、「価値を感じている」結果に
Q7で「カーシェアリング」「レンタカー」「自動車のライドシェア」で利用したいと回答した回答者に、完全自動運転の車を利用するに当たって、1日の利用ごとにどれくらいの利用料であれば支払っても良いかと質問したところ、シニアは「1万円未満」が57.9%、「1~2万円未満」が26.3%、40~60代は「1万円未満」が45.5%、「1~2万円未満」が22.7%、20~30代は「1万円未満」が35.4%、「1~2万円未満」が19.4%という回答となりました。また、3万円以上と回答したのは唯一20~30代のみであり、シニアより若年世代のほうが完全自動運転車のスポットでの利用に価値を感じているといえそうだ。
まとめ
完全自動運転の実現への期待は、世代間のギャップは少なく各世代で約5割の人が期待を示し、「自身の移動が楽・便利になる」や「高齢社会の移動支援」が上位理由として挙がった。
一方で、「完全自動運転」の実現に期待していない理由としては、どの世代も「システムの誤作動やエラーが怖い」を挙げている。完全自動運転が実現した場合、20~30代は「飲食を行いたい」、シニアと40~60代は「車内から見える景色を楽しみたい」が最多の回答に。また、車内に欲しい設備・装備は、シニアと40~60代は「通信環境(Wi-Fiなど)」、20~30代は「テレビ/モニター」が多い結果となった。完全自動運転の車の保有方法については、各世代で「現金一括購入」がトップ、シニアと40~60代は「サブスク」が2位となった。最後に、完全自動運転の車を1日利用するにあたって支払ってもいい利用料を聞くと、「1万円未満」の割合がシニアは約6割、40~60代は4割強、20~30代は3割強となり、20~30代においては3万円以上の回答も見られました。若年の方が完全自動運転車のスポット利用に対し、価値を感じているようだ。
世界最大級テック展示会「CES 2024」では未来のテクノロジー(自動運転)に関しての話題が集まったが、いわゆる「レベル5」といわれる完全自動運転車の発売時期や普及度合いは明確になっていない。今回の調査では、「完全自動運転」が実現する少し先の未来をイメージしながら回答してもらったが、現時点での実現への期待値はばらついていた。さらなるクルマの技術開発が進み、完全自動運転も含め移動の付加価値があがり、普及することで、未来のカーライフがより便利で素敵なものになることに期待が高まる。
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株式会社KINTO
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