チューリッヒ保険会社は、2023年4月に施行される、特定の条件下でシステムが運転を行う自動運転レベル4の運行許可制度を盛り込んだ改正道路交通法を受け、期待していることや買い替え予定などについて、自動車保険に加入しており、週に5日以上運転する人1,100名に「自動運転」に関する意識調査を実施した。
調査概要
調査概要 | 自動運転に関する意識調査 |
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調査方法 | インターネット調査 |
調査機関 | 株式会社IDEATECH |
調査期間 | 2023年2月7日〜2023年2月16日 |
有効回答 | 自動車保険に加入しており、週に5日以上運転する人1,100名 |
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。
「改正道路交通法」の施行予定を知っているドライバー24.1%
「Q1.特定の条件下で運転を完全に自動化する自動運転の「レベル4」の運行許可制度を盛り込んだ改正道路交通法が、2023年4月に施行される予定であることを知っていますか。」(n=1100)と質問したところ、「内容を詳しく説明できる」が5.7%、「内容をある程度知っている」が18.4%となり、知っているドライバーは24.1%にとどまった。
完全な自動運転が実現することに関しては約半数が期待
「Q2.走行ルートなど特定条件下で完全な自動運転が実現することに関して、あなたの感情に最も近いものを以下の選択肢からお選びください。」(n=1100)と質問したところ、「非常に期待している」が16.0%、「やや期待している」が29.7%という回答となり、約半数が期待していることが分かった。
自動運転に期待することの1位は「交通事故の削減」
Q2で「非常に期待している」「やや期待している」と回答した方に、「Q3.走行ルートなど特定条件下で完全な自動運転が実現することに関して、あなたが期待していることを教えてください。(複数回答)」(n=503)と質問したところ、「交通事故の削減」が75.7%、「渋滞の解消・緩和」が59.4%、「高齢者などの移動支援」が57.3%という回答となり、移動支援もさることながら事故の削減や渋滞の解消・緩和など公共性が高い点に期待を寄せている点が伺える。
「環境負荷が減ること」や「あおり運転など悪質な運転がなくなる」などにも期待
Q3で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q4.Q3で回答した以外に、走行ルートなど特定条件下で完全な自動運転が実現することに関して、あなたが期待していることがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=494)と質問したところ、「環境負荷が減ること」や「あおり運転など悪質な運転がなくなる」など321の回答を得ることができた。
・47歳:環境負荷が減ること。
・57歳:あおり運転など悪質な運転がなくなる。
・35歳:ドライバーの負担軽減。
・49歳:ナビを使わなくても最短ルートで行ける。
・60歳:安全性の向上。
・57歳:移動時間の有効活用。
・55歳:タクシーなどの乗車で運転手の技術が一律になり、安心して乗車できる。
・40歳:体が不自由な方が移動できるという事。
自動運転への不安の第1位は「システムの誤作動やエラー」
逆に、Q2で「やや不安に感じる」「非常に不安に感じる」と回答した方に、「Q5.走行ルートなど特定条件下で完全な自動運転が実現することに関して、あなたが不安に感じていることを教えてください。(複数回答)」(n=415)と質問したところ、「システムの誤作動やエラー」が80.0%、「事故が起きた際の責任の所在」が64.3%、「ドライバーの規範意識や知識の低下」が43.4%となり、自動運転による交通事故の発生について興味を持っているドライバーが多かった。
「路面状況に応じた運転ができるか不安」や「全ての車が自動運転に切り替わらない限り安心できない」などの声も
Q5で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q6.Q5で回答した以外に、走行ルートなど特定条件下で完全な自動運転が実現することに関して、あなたが不安に感じていることがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=408)と質問したところ、「路面状況に応じた運転ができるか不安」や「全ての車が自動運転に切り替わらない限り安心できない」などの回答があった。
・48歳:路面状況に応じた運転ができるか不安。
・35歳:対応していない車が大半なので、全ての車が自動運転に切り替わらない限り安心できない。
・55歳:急な飛び出しなどに対応できるか不安。
・47歳:割り込みや急な車線変更などへの対応力。
・39歳:運転手の職が減る。
・34歳:ルールを守らない人がいるだろうし、完全に安全とは言い切れない。
自動運転車の買い替えは約半数が検討
「Q7.あなたは今後、自動運転の車に買い換えたいと思いますか。」(n=1100)と質問したところ、「非常にそう思う」が18.0%、「ややそう思う」が29.1%という回答となり、自動運転車の買い替えを希望する人が約半数となった。
買い換えたい理由、は「運転負担が減少するため」が最多
Q7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q8.今後、自動運転の車に買い換えたいと思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=517)と質問したところ、「運転負担が減少するため」が59.2%、「運転の快適性が向上するため」が52.6%、「移動時間を有効活用できるため」が47.0%という回答となった。
買い換えたくない理由の約6割が「システムに任せるのが不安に感じるため」
Q7で「あまりそう思わない」「全くそう思わない」と回答した方に、「Q9.自動運転の車に買い換えたくないと思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=489)と質問したところ、「システムに任せるのが不安に感じるため」が59.5%、「価格が高いため」が51.7%、「システムの誤作動が起きる可能性があるため」が48.9%という回答となり、システムに対しする不安を持っているドライバーが多い。また、普及には価格を下げることも重要であることが分かる。
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