処方薬の配達「Uber Direct」サービス提供開始 Uber Eatsのデリバリー網で全国即時配達

Uber Eats Japanは2024年3月28日、アイメッド、大賀薬局、おかぴファーマシーシステム、メドレーの4社向けに、ラストワンマイル配達ソリューション「Uber Direct」の提供を発表した。

薬局向けDXソリューションや処方薬配達サービスを手掛ける4社と共に、全国47都道府県で月間10万人のアクティブな配達パートナーが配達する Uber Eatsのデリバリーネットワークを活用し、処方薬の即時配達を可能にする。

全国47都道府県で処方薬を即時配達

新型コロナウィルスの感染拡大をきっかけに、オンライン診療やオンライン服薬指導の認知が高まり、コロナ収束後もその利便性からリピーターを中心に利用が増加している。また、2022年1月の電子処方箋制度の導入や同年3月の規制緩和により、診療から処方薬の受け取りまでをオンラインで利用しやすくなり、なるべく早く自宅で処方薬を受け取りたいというニーズも増えている。

「Uber Direct」は、パートナー企業の自社サイトやアプリで販売されている商品を、Uber Eatsの配達ネットワークを活用することで、迅速に届けることができるラストワンマイル配達ソリューション。パートナー企業は自社で配達要員の確保・管理を行うことなく、全国47都道府県で効率的に即時配達を提供することができるようになる。

即時配達の需要はコロナ後も継続して増えており、多様化するお客さまのライフスタイルに浸透してきており、「2024年問題」に対応するなか、Uber Directの活用を飲食業だけでなく幅広い小売業のパートナー企業が検討しているとのこと。

本サービスを通じて、Uber Eatのデリバリーネットワークを活用し、「処方薬」をお客さまにお届けし、ラストワンマイルの配達ニーズに応えるとしている。

各社コメント

Uber Eats Japan代表の中川晋太郎氏は

Uber Eats Japan合同会社 代表 中川晋太郎 氏

このたび、医療 DX を推進されているアイメッド、大賀薬局、おかぴファーマシーシステム、メドレーの4社に『Uber Direct』を本格的に導入いただくことができ、大変嬉しく思います。現在、Uber Eatsアプリで販売しているドラッグストアやコンビニエンスストアが提供するOTC薬の注文も増えています。Uber Directを活用した処方薬の即時配達においても、医療 DX の浸透とともに、そのニーズは増加していくことと思います。医療やヘルスケアは、少子高齢化や人手不足が懸念される日本においてオンライン対応が重要な分野です。Uber Eatsが持つ強みを活かし、医療DXの推進に従事されるパートナー企業さまとお客さまのラストワンマイルの配達ニーズにお応えできるよう、尽力してまいります。

と述べている。

また、パートナーの1社であるメドレー上級執行役員の中村隆之氏は

株式会社メドレー 上級執行役員 中村隆之 氏

今回、国内の配達DXを牽引する Uber Eatsとの連携し、47都道府県で1.2万店舗の調剤薬局でシステムを導入している当社は、処方薬の当日配達サービスを実現できることとなりました。より多くの患者が処方薬を自宅で受け取る選択肢を選べるようになります。メドレーの医療プラットフォーム事業では、本取り組みを通じて、今後も、患者が納得できる医療の実現を目指し、医療機関や調剤薬局のDX推進を支援してまいります。

とコメントを寄せた。

Uber Directによる処方薬配達 概要

サービス内容

以下の4社の導入企業が提供するプラットフォームを通じて販売された処方箋薬を、Uber Eatsの配達パートナーが服薬指導・薬の手配完了後最短30分で指定の場所へ届ける。

配達品目の制限

・Uber Directを使用してUber Eats Japanの指定する規制品目の配達を注文することは禁止
・特に、以下に該当する処方箋薬は、Uber Direct の配達は利用できない

1:品質の保持(温度管理を含みます。)に特別の注意を要する薬剤
2:早急に授与する必要のある薬剤
3:麻薬や覚醒剤原料
4:放射性医薬品、毒薬等、流通上厳格な管理を要する薬剤等
5:一つの配達注文で患者への請求金額が20万円を超える薬剤

梱包

・個人情報保護のため、処方箋の内容(個人情報や薬品の詳細)が配達パートナーには確認ができない梱包で実施
・配達元となる医療機関・薬局店舗の名称・住所等が判別できるラベルを梱包の外に添付
・医薬品の購入者宛の案内は、商品の梱包内に同封

配達手段

・OTC 医薬品を含む医薬品の玄関先への置き配達は禁止。購入者が届け先に不在の場合は、商品を医療機関・薬局店舗に返却。
・処方箋薬の配達においては、配達証明として受取人による「署名」が必須

導入企業とプラットフォーム

株式会社アイメッド(2024年春よりUber Directでの提供開始): オンライン診療サービス「med. powered by Rakuten
株式会社大賀薬局:大賀薬局
おかぴファーマシーシステム株式会社:処方箋薬宅配サービス 「とどくすり
株式会社メドレー(2024年4月上旬開始):患者向け総合医療アプリ「CLINICS (クリニクス)」、調剤薬局向けかかりつけ薬局支援システム「Pharms(ファームス)

展開エリアと医療機関・薬局店舗数

2024年内に日本全都道府県で、数千店舗の薬局で利用可能(サービス開始当初は、東京都と福岡市の対象店舗で利用可能)

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ロボスタ編集部

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