搭乗型ロボット「アーカックス」ミスミの機械部品調達AIプラットフォーム「meviy」を導入 ロボット開発でmeviyの導入が加速

ミスミが提供している機械部品調達のAIプラットフォーム「meviy」が、大型ロボットに実際に人が乗り込んで操縦するという、SFに出てくるような夢の体験を世界に発信するロボットとして、国内外で高い注目を集めているツバメインダストリが手掛ける搭乗型ロボット「アーカックス」に導入された。

ミスミは、ツバメインダストリの他にも様々な企業のロボット開発において「meviy」の導入が加速しており、時間との戦いとなるロボット開発の現場において開発スピード向上の実現に貢献をしている、と発表した。


meviy導入の背景

部品点数が多く試行錯誤が必要なロボット開発現場において、従来のプロセスでは部品の見積もりや調達に3Dデータから全ての部品の紙図面を作成する必要があるため膨大な時間を要してしまい、開発スピート向上のボトルネックになってしまっている。

そのためツバメインダストリでは、当初より3Dデータをアップロードするだけで、紙図面を作成することなく、迅速かつ効率的に部品調達ができるmeviyを導入し、開発スピードの劇的な向上を実現している。


meviyとは


meviyは機械部品の3DデータをアップロードするだけでAIが自動で即時見積もり、独自のデジタル製造システムにより最短1日での出荷を実現している。これまで、機械部品調達時に発生していた作業時間の9割以上を削減することで、顧客の部品調達における非効率を解消するプラットフォーム。3年連続で国内シェアNo.1を獲得、第9回ものづくり日本大賞において「内閣総理大臣賞」を受賞し、製造業の生産性向上において高い評価を得ている。また、海外でのサービス提供も拡大しており、部品調達DXを通じた時間価値をグローバルで提供している。


meviy導入の効果




1:3Dデータのみで見積もり・発注が可能

これまでは部品の見積もりや調達を行う際、3Dデータをもとに紙の図面を作成するのに多くの時間がかかっていたが、meviyであれば3Dの設計データをアップロードするだけで、自動で見積もりを確認できるため、3Dデータから紙の図面の作成時間が不要となる。

2:加工可否や価格を即時提示

meviyは加工の可否や価格を即時に確認可能。加工ができない際にはどうすれば加工ができるようになるかをAIが提案してくれる。24時間365日システムが自動で回答してくれるため様々な設計パターンでの見積もりを試すことができ最適な部品設計の追求が可能になり、見積もり結果を待つ時間もなくなることで開発リードタイムの大幅な短縮につながる。

3:高度な加工に対応

「アーカックス」の手の部分には、人間の手のような複雑な動きや形状を再現する部品が必要だが、meviyでは精密な加工部品も調達が容易。その結果、設計の自由度が高まり、スタイリッシュで多彩なポーズを取れる開発が可能となり、製品の魅力を高めることに貢献している。

ツバメインダストリ 代表取締役社長 吉田龍央氏 コメント

吉田龍央氏

meviyの良いところは、3Dデータでそのまま即時見積もりができることだけではありません。ユーザーのフィードバックが反映され、サービスが進化していくところも魅力です。厚さ16mmの鉄板の加工も、ユーザーの要望から追加されました。『アーカックス』のコックピットを構成するハッチには厚い板金部品が必要でしたが、こうした部品もmeviyのサービス進化により製作可能となりました。また、長らく希望していた溶接サービスも2023年11月から開始され、指の部分などに利用しています。meviyの利用で部品調達が効率化できたことで、多くの時間をアーカックスの開発検討に使うことができ、とても感謝しています。


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ロボスタ編集部

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