力制御可能な人型ロボットの新型「Torobo」と多指ハンド「Torobo Hand」提供へ 生成AI連携ロボットの開発や研究に 早大発の東京ロボティクス

最先端のロボット技術を追求している東京ロボティクス株式会社は、研究者向けの力制御可能な全身人型ロボット「Torobo」と多指ハンド「Torobo Hand」の最新バージョンの提供を発表した。最初の出荷は「Torobo」「Torobo Hand」ともに2024年12月頃を見込んでいる。


新型と特徴と価格

生成AIによるロボットの動作生成が注目されているが、同社は「AIによって生成されたモーションと現実世界のズレは操作対象物やロボット自体の破壊に繋がる」としている。「Torobo」と「Torobo Hand」は、インピーダンス制御を用いたコンプライアンス特性により、外力の受け流しや、外部拘束への倣い、衝撃の吸収などが可能。
それによって、接触が多い環境下でも安定した動作が可能になるとしている。また、人間と同様のサイズと出力(可搬)を有するため、現場での実作業を想定した研究開発にも最適という。

Toroboの価格は税別1,800万円(2024年中の発注による初回特別価格、およびオプションなしの価格)。Torobo Handは、Toroboのオプションとしては両手で1,200万円(税別)、、単体売りの場合は両手で1,260万円(税別)。その他オプションやハンドの片手販売なども行っている。


Toroboの特徴

人間と同様のサイズや可搬重量
・身長1,680mm、本体重量125kg、片腕可搬重量7kg(最悪姿勢時)

人間と同様の動作を行うための軸構成
・腕7軸×2本、腰3軸(下からP-P-Y)、首3軸、全方位移動台車

リアルタイム可変コンプライアンス
・腕や腰の関節インピーダンスや、手先のカルテシアンインピーダンス特性をリアルタイムに調節可能

背部に設けられたDC24V-600W出力ターミナル
・オプションでGPU付のPCを搭載可能

ROS2対応
・ROS2に対応しているため、他社製のハンドやセンサとの連携が容易

最小限の構成で提供
・研究者の多様なニーズに応えるべく、頭部カメラなし・ハンドなしの最小限の構成で提供。カメラ付頭部や下記Torobo Handはオプションとなる。

詳細の情報はパンフレットPDF(英語版)にて提供している。




参考:デモ動画(旧型を使用)

■基本性能

■タオルの適度な押し付けによる机拭き作業

■関節柔軟性を用いた重量物の衝撃吸収


旧型ハンドのデモ

旧型と新型は軸構成や駆動方式、サイズなどが異なるが(新型はワイヤ駆動でより小型)、「柔軟関節を備えた巧みなハンド」というコンセプトに変わりはない。
■旧型ハンド基本性能

■旧型ハンドの関節柔軟性活用

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ロボスタ編集部

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