パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社は工場の組立作業を支援するロボット用インパクトレンチ「ロボテックインパクト」を2024年12月より発売する。
低反力・高出力で小型協働ロボットにも接続が可能なインパクトレンチとなっている。
社会課題の解決に協働ロボットは有望
近年、製造業は、「人材不足」「カーボンニュートラル」「エネルギーや部素材の不足」といった事業環境の変化への対応を求められている。特に人手不足の問題は深刻化しており、新規人材の採用には高いコストがかかるうえ、採用後も人材を教育し一人前にするまでには時間と既存社員のリソースもかかる。
そのような背景もあり、近年は規制緩和や技術革新が進み、安全柵が不要で人と協力しながら同じ空間で作業を行なう協働ロボットを導入する企業が増えている。
今後もさらに少子高齢化が進み、ベテランが減り、経験の浅い就業者が増えることで生じる技術承継や安定生産・生産品質などの問題にも対応できるとして、協働ロボット市場は今後さらに成長していく市場だと考えられている。
このような市場のニーズに対し、小型協働ロボットにも接続可能なインパクトレンチ「ロボテックインパクト」を発売する。
作業時の反力によるロボットへの影響も最小限に
発売されるロボテックインパクトは打撃式インパクト機構を採用しているため、低反力ながら高出力を実現。作業時の反力によるロボットへの影響も最小限に抑えることが可能なため連続作業性に優れている。
本体には磁歪式センサーを搭載しており、トルク値のほか波形などの各種データを無線で取得でき、各製造工程を細かく数値化・見える化し分析することで、製造ロスの削減・生産性の向上、高品質性の訴求への活用も可能。万一の品質不良の際には、原因の特定・工程改善にも役立つとしており、ボルトかじり検出機能によりボルト手挿入時の角度ばらつきを補正し適切な締付をサポートするなど、各工程に応じた設定が可能となっている。
「ロボテックインパクト」の仕様と特長
低反力・高出力で小型協働ロボットにも接続可能
打撃式インパクト機構にて、小型本体で高出力を実現。省スペースでも導入が可能。
締付作業データ(トルク値、波形、作業時間など)を無線で記録可能
締付作業をデータ化し、受信機と無線連携。締付トルクによる軸のねじれを磁力に置き換え、その磁界を測定することでトルク値を測る磁歪式センサーを搭載。トルク値の他、締め付け角度・波形・作業時間などの各種データ取得が可能。
無線通信制御で「ボルトかじり検出」など、各種作業アシスト機能の設定が可能
ボルトのネジ山を母材のネジ溝に合わせるため最初に任意で設定した回転回数で逆回転動作を実施。自動化の工程でも、ボルトかじりの発生を抑制する。
その他の特長
伸縮ソケット
伸縮ソケットが伸び縮みすることで、スムーズにボルト入れが可能。
各種管理
バッチ管理(設定したトルク・本数を締付)
設定したトルク・本数を締付。
ジョブ管理(1台の工具で異なる設定で締付を行いたい時)
シーケンス管理(複数台の工具を順番に使用して締付したい時)
今後について
これからもパナソニック エレクトリックワークス社は、自身のものづくりの当事者である知見を活かしながら、長年充電工具で培ってきた技術をベースに、新たにロボット用電動工具の分野においても、高度化が進む工場・ものづくりを支援する提案を続けていくとしている。
品名 | ロボテックインパクト |
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品番 | EYFCA1WC060N | 希望小売価格(税込) | オープン価格 |
発売日 | 2024年12月 |
販売目標 | 500台/年 |
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