株式会社三笠製作所は、ドバイ警察と共同開発を進めている世界初の移動式交番が、2025年に開催される世界的なイベント「ドバイWC」と(競馬)「ドバイ・エアショー」に配備される予定であることを発表した。
配備される移動式交番は「SPS‐AMV」(Smart Police Station-Autonomous Mobile Vehicle)。車両は2022年に弊社がドバイ警察に納車した2号機で、実証実験を兼ねた上での配備。
「SPS‐AMV」は、警察行政サービス端末(SPS)を搭載した移動遠隔自動運転の無人交番車両で、同社がドバイ警察との共同プロジェクトとして2017年から開発を進め、翌2018年のGITEXで1号機となるコンセプトモデルを発表したもの。
アラブ首長国連邦のドバイ首長国で「SPS‐AMV」が本格稼働すれば、スマートフォンで同機を希望の場所まで呼び出すことが可能になる。同機が都市間を移動しながら、移動先の住民に各種支払いサービスや住民票の出力、遺失物の紛失・盗難届等、約30の行政サービスを提供することができるようになるという。
さらに「SPS-AMV」とドバイ警察本部がインタラクティブ通信し、犯罪や交通違反を検知・通報する前後方 360°カメラシステム機能も搭載される予定。
ドバイ警察のパトロール業務の負担を軽減
このシステムで「1.速度違反や駐車違反を自動検出して通報すること」「2.ドバイ警察本部でSPS-AMV前後方360°ライブストリーミング映像のVR視聴すること」の2点を可能にし、ドバイ警察のパトロール業務の負担軽減につなげていく計画も視野に入れている。
ほかにも「不審者・不審車両の検出」「火災判定」「交通量調査」「道路状況の監視」「砂塵嵐・砂嵐予測監視システム」といった機能拡充を検討中だ。
同社は「アラブ首長国連邦を中心に中東での生活安全やQOLの向上に寄与できるように、三笠製作所はSPS-AMVのさらなるアップデートにつとめます」としている。
■資本金 :1000万円
■創業 :1978年5月
■設立 :1986年7月
■代表者 : 代表取締役 石田繁樹氏
■事業内容 :自動運転車両の開発 各種ロボットの開発
株式会社三笠製作所
この記事を読んだ人におすすめ
- 水田用「除草ロボット」受注開始 自動運転と遠隔操作に対応、圃場に入らず除草作業を省力化、有機米の生産を支援
- 公共設備の遠隔点検を無人地上車両「UGV」とドローン「UAV」を使って実証実験 センシンロボティクスと扶桑電通が成果を公表
- 点検作業を効率化するAI搭載ロボット「ugo mini 」製品版を受注開始 発売記念の1ヶ月無料キャンペーン実施
- ティアフォーやNEC等の5者、豊見城市で「レベル4 自動運転バス」社会実装で包括連携協定 2024年度中の実証開始へ
- ティアフォーとスズキが資本業務提携 地域モビリティの自動運転技術で協業へ ティアフォーは85億円の追加資金調達も発表
- アスラテックがロボットのハードウェア事業を拡大 生成AIの効率的な学習、移動や力触覚、バルーンロボットの技術開発にも注力
- 佐川急便・セイノーHDとT2、日本初のレベル4自動運転トラックの物流輸送を2027年に実現へ 東京・大阪間の高速道路で実証実験
- エッジAI搭載、群れで連携して働く「システム天井施工作業ロボット」を公開 テムザックと鹿島建設が共同開発 高所作業を自動化