三菱地所、空飛ぶクルマ実証に参画 東京での実装と事業化に向けて兼松やSkyDriveと連携

三菱地所は、兼松、SkyDriveと連携し、東京都の「空飛ぶクルマを活用したサービスのビジネスモデル構築に関するプロジェクト」公募に対し提案し、採択されたことを明らかにした。

2025年度下期に都内で、空飛ぶクルマ実機とVertiport Automation Systemを備えたターミナル付のポートを活用した運航実証及び離着陸場オペレーションの検証を通じて、運用上の課題の洗い出しや技術的な検証を行うとしており、試験飛行には2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)でも飛行するSkyDriveのSD-05型機の使用を予定している。

都内での空飛ぶクルマのビジネスモデルを検討

空飛ぶクルマは、都市部での渋滞解消、交通空白地域への移動手段の提供、災害時での利用など、様々な社会課題解決に加え、移動時間の短縮、プライベートで特別な体験など、新たな価値提供が期待されている。

三菱地所は、2022年度に「都内における空飛ぶクルマを活用したサービスの社会実装を目指すプロジェクト」に採択されて以降、都内における空飛ぶクルマを活用したサービスの早期事業化を目指し、都内での様々なビジネスモデルを検討してきた。2023年度には「都心ビル屋上と臨海部を繋ぐヘリコプターによる運航実証」を実施。搭乗時の顧客体験上の課題抽出や適性価格調査を通じた事業性検証、都心部において空飛ぶクルマを運航した際のオペレーション確認、音や風の周辺環境への影響などの技術的検証を、ヘリコプターを用いて行った。



今回採択された「空飛ぶクルマを活用したサービスのビジネスモデル構築に関するプロジェクト」は、空飛ぶクルマの実機とターミナルを備えたポートを一体的に運用し、「飛行前の準備」から「出発」「巡航」「着陸」「運航終了」までの一連の流れを実際に行うことで、運用上の課題を明らかにすることを目的とした実証。

三菱地所は引き続き東京都における空飛ぶクルマの実装に向け、同社が持つアセットの将来的活用も視野に入れた検討を進め、東京都・日本の社会課題解決や、新たな価値創造に貢献するとしている。

プロジェクト概要


海外で空飛ぶクルマの離着陸場の設置・運用事業を展開する英Skyports社の協力によりVertiport Automation System (VAS) を備えた空飛ぶクルマの離着陸場を設置し、当該ポートでSkyDriveが型式証明取得を目指し開発を進める空飛ぶクルマ実機を用いたデモフライトを行うことで、運航実証及び地上オペレーション(離着陸管理・シミュレーション、チェックイン・保安検査、周辺安全管理・監視)の検証を行う。

各社の役割

三菱地所 • 全体統括
• 運航与件、ポート与件を踏まえ、都市の街やビルなどへの実装検討
• ターミナルの設計、施工
兼松 • 海外での規制、技術動向を踏まえたポート与件などの情報提供、与件整理
• ポート運営に関する検討、情報提供
• 場外ポートに関する折衝、整備・設置
※VASの導入・運用については業務提携先のSkyports社と連携し取り組む
SkyDrive • 運航実証の実施
• 運航事業目線での離着陸場の与件整理
• 航空管制、運航に関連する検討、調整
• ビジネスモデルの検討

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ロボスタ編集部

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