屋外自動走行ロボ「Adam」量産へ 東北大発ロボスタートアップ輝翠が資金調達

屋外自動走行ロボ「Adam」量産へ 東北大発ロボスタートアップ輝翠が資金調達

東北大学発のロボティクススタートアップ・輝翠株式会社は2026年7月7日、第三者割当増資による資金調達を実施したと発表した。屋外自動走行ロボット「Adam」の量産体制強化と、国内外での販売・導入体制の拡大を加速する。

月面探査ロボット技術を応用した屋外自動走行ロボット

今回のラウンドには、インドネシアの製造企業PT Duta Laserindo Metal(DLM)、三菱UFJキャピタル株式会社、シンニチ工業株式会社、個人投資家の細羽氏、株式会社脱炭素化支援機構(JICN)などが参画した。輝翠は、農地や建設現場、インフラといった屋外の過酷な環境で稼働する自動走行ロボットの開発を進めており、今回の資金調達により農業・建設・インフラ向け自動化技術の開発をさらに加速するとしている。

代表のブルーム氏は、UCLAで航空宇宙工学を学んだ後、SpaceXのCrew Dragon開発に携わり、その後東北大学の博士課程で月面探査ロボットおよびAI・自律走行技術を研究した経歴を持つ。輝翠は、これらの宇宙ロボティクス・AI技術を起点に、地面の凹凸や傾斜、泥濘、天候変化といった屋内の工場や倉庫とは異なる難易度の高い屋外環境向けの自動化技術を開発している。

主力製品「Adam」は運搬・巡回・散布など多用途に対応

主力製品「Adam」は、果樹園や畑、建設現場など人手不足や作業負担が深刻化する屋外産業向けのオフロード自動走行モビリティプラットフォームだ。運搬、巡回、データ収集、草刈り、散布など多様な用途への展開を想定しており、2025年には国内外で合計14台を納入し、農業現場を中心に実運用に向けた導入が進んでいる。

今回参画したDLMとは、東南アジア市場への展開を見据えた現地での生産・組立・供給体制の構築で連携を進める。輝翠は日本発のロボティクス技術・設計開発・品質管理を基盤に、国内外の屋外産業に向けた自動化ソリューションの社会実装を進めるとしている。

「フィジカルAI」の社会実装を農業・建設分野で目指す

代表のブルーム氏は「輝翠が取り組んでいるのは、単なる農業機械の開発ではない。AIとロボティクスを活用し、屋外産業における人手不足、重労働、脱炭素、地方の持続可能性といった社会課題に挑戦することだ」とコメント。「生成AIをはじめとするAI技術は急速に進化しているが、現実世界で実際に動き、働き、人を支える『フィジカルAI』の実装はまだ始まったばかりだ」とし、日本発のものづくりとロボティクス技術を基盤に、農業・建設・インフラなど屋外産業のロボット産業化を実現していく考えを示した。

輝翠は2021年9月設立。今回の資金調達を通じて、Adamの量産や品質向上、国内外での導入支援体制をさらに強化し、日本から世界に展開する屋外自動化プラットフォームを目指す方針だ。


ロボスタオンラインセミナー情報

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【オンラインセミナー】人機一体に聞く「人型重機とフィジカルAI」社会実装のリアル ~人を拡張するロボットの最前線~

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ロボットの世界大会「ロボカップ」にもヒューマノイド・フィジカルAIの波

ヒューマノイドとフィジカルAIで変革期を迎える「ロボカップ」の現状を解説するセミナー「ロボカップはヒューマノイド・フィジカルAI時代へ 世界大会2026が示すロボット競技の変革と新潮流」を開催します。

【セミナー】ロボカップはヒューマノイド・フィジカルAI時代へ 世界大会2026が示すロボット競技の変革と新潮流

「2050年までにサッカーのFIFAワールドカップ優勝チームに勝てる完全自律型ヒューマノイドチームを実現する」という壮大な目標を掲げて、ロボット競技の世界大会「ロボカップ」は1997年に日本からスタートしました。サッカーは認識、判断、移動、協調行動などAIとロボティクスの要素技術を総合的に必要とするため、研究開発を加速させる共通課題として選ばれました。

その後、レスキュー、ホーム/サービス、産業応用(インダストリー)などへ分野を拡大し、世界中の研究者や学生が参加するロボット・AI研究の国際プラットフォームへと発展しています。
本セミナーでは、ロボカップ日本委員会理事長であり、東京情報デザイン専門職大学教授の岡田浩之先生をお迎えし、ロボカップの歴史と現在地、ヒューマノイド化が進む背景、各リーグの最新動向、そして日本が直面する課題について解説いただきます。

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