株式会社日立ハイテクは、オランダ・アイントホーフェンのHigh Tech Campus Eindhovenに、半導体計測・検査関連を中心とした技術開発に取り組む開発拠点「Innovation Center Eindhoven」を2026年7月に開設する。
欧州最大規模のオープンイノベーション拠点に参画
High Tech Campus Eindhovenは、先端半導体関連技術の集積地として、300社・12,500人以上が集結した欧州最大規模のオープンイノベーション拠点だ。ASMLやNXP Semiconductorsといった世界的企業が拠点を置くほか、多数のディープテック系スタートアップが集まり、日々最先端技術の研究開発が進む環境にある。
日立ハイテクは本拠点を通じて、現地のアカデミアやディープテック企業とのオープンイノベーションにより技術開発に取り組む。原理検証から価値検証までをワンストップで実施できる同キャンパスの環境を活かし、新技術の製品化および市場投入までの期間短縮を実現する方針だ。
フィジカルAIを組み合わせたデジタライズドアセットの創出
本拠点での開発の核となるのが、フィジカルAIをはじめとする先進AIと独自の技術を組み合わせた「デジタライズドアセット」の創出だ。
フィジカルAIとは、センシング・計測・検査などの物理世界の情報をAIでリアルタイムに処理・活用する技術領域を指す。日立ハイテクはこの分野で培ってきた高度な計測・解析技術をAI/MLと掛け合わせ、産業の高度化を支援するソリューションに昇華させる狙いがある。
創出したデジタライズドアセットは「HMAX Industry」として展開される。HMAX Industryは、高度解析技術とAI/MLを融合した産業DXソリューションであり、半導体分野を中心にグローバルで産業革新を推進する。日立ハイテクが持つ半導体製造プロセスの計測・検査ノウハウとAIを組み合わせることで、製造現場のデジタル変革を加速させる。
なぜオランダ・アイントホーフェンなのか
アイントホーフェンは「ブレインポート」とも称され、欧州有数のテクノロジーハブとして知られる都市だ。High Tech Campus Eindhovenを中心に、半導体・エレクトロニクス・ソフトウェア分野の研究機関や企業が密集し、エコシステムを形成している。この立地を活かすことで、グローバルなイノベーションパートナーシップの構築とともに、技術開発のスピードを大幅に高めることを目指している。
日立ハイテクは計測・分析機器、医用システム、科学・産業システムなど幅広い事業を展開する日立グループの一員だ。今回の欧州拠点開設は、同社のグローバル研究開発戦略において重要なマイルストーンとなる。フィジカルAIという成長領域でのオープンイノベーションを通じ、次世代の産業基盤構築を主導していく構えだ。