
サントリーは、大阪工場「スピリッツ・リキュール工房」において、55億円の設備投資を行い、原料取り扱い業務の自動化を実現したと発表した。安川電機との協業により原料運搬ロボットと原料ハンドリングロボットを導入し、従来人手で行っていた作業時間を3分の1に短縮、年間約2,000時間の削減を見込んでいる。
ロボット化による効率化と品質向上
同工房では多様な原料酒を製造しており、冷凍・乾燥など様々な形態の原料を取り扱っている。今回導入されたシステムでは、倉庫からの原料運搬から投入までの全プロセスが自動化された。原料ハンドリングロボットはAIカメラで形態を把握し、段ボール、クラフト袋、バケツなど異なる外装に対応して自動でハンドを持ち替える機能を備えている。
品質保証機能の強化
自動化システムには品質検査機能も組み込まれている。原料投入前に揮発物質による腐敗検知を実施するほか、AIカメラによる外観異常検知も行う。蓄積されたデータを活用することで、品質保証体制のさらなる深化を図る方針だ。
開発生産一体型工場への発展
単調な繰り返し作業の大幅削減により、現場技術者は原料酒の「つくり込み」により深く関与できるようになる。現場技術者と中味開発者の連携強化を通じて開発生産一体型工場を目指し、美味品質の追求と生産性向上の両立を図る考えだ。同社は創業以来の品質方針「All for the Quality」のもと、顧客からの信頼獲得に向けた取り組みを継続していく。
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