紙製容器製造を行うセトウチパッケージ株式会社は、「スタイルボックス」や「ブック型貼り箱」など、従来は海外の手作業生産に依存しがちだった高付加価値パッケージの国内安定供給に向け、製造工程の自動化を推進し、量産体制の強化を進めていると発表した。

同社によれば、国内紙器業界において特殊紙製パッケージの製造工程を自社開発機械とロボット化により量産体制を構築した事例は日本初となる。
海外依存からの脱却—生産構造の転換へ
紙器業界では、変形箱や高級ギフト箱の多くが海外での手作業生産に依存してきた。近年は新型コロナウイルス感染症や国際情勢の影響による供給不安、人件費・資材費の上昇、小ロット多品種化、在庫圧縮を目的とした短納期化ニーズの高まりを背景に、国内で安定的に製造できる体制への関心が高まる。
セトウチパッケージはリーマンショック後の市場縮小を契機に、価格競争ではなく生産構造そのものの転換を選択した。特殊紙製パッケージ「スタイルボックス」を量産可能とする専用機械を自社開発したことを起点に、ブック型貼り箱、丸箱、折りたたみ貼り箱などの製造設備を段階的に内製化してきた。ソフトウェアとハードウェアを自社設計することで、熟練技能への依存を低減し、再現性を重視した生産体制へ移行している。
現在はロボットを活用した製造体制により、品質の安定化と納期の見通しの向上を実現。生産効率の改善によってコスト上昇要因を吸収できる体制強化を進めている。
高級菓子、贈答品、ギフト商品のパッケージに採用されており、設計から生産までを一貫して行い、他社では生産が難しい複雑な形状の紙箱を短納期で大量生産できる体制を構築した。
脱プラスチックの潮流と環境貢献
プラスチックごみによる海洋汚染問題(マイクロプラスチック問題)への関心が高まり、脱プラスチックの動きが世界規模で加速している。
パッケージ業界においても、環境への配慮から缶やプラスチックなどの化成品が敬遠され、紙器需要が増加している。同社はプラスチック成形品や缶などに代わる紙製パッケージを提供することで、環境負荷低減とカーボンニュートラルの実現に貢献していく方針だ。


同社は今後の展望として、紙器業界で遅れがちな組み立て工程の機械化・自動化をさらに進め、人と機械(ロボット)の最適な役割分担により、生産性・品質・納期の見通しを高めていく。
また、生産性向上によって生まれた付加価値を人材育成や処遇改善へ還元し、技術継承と持続可能なものづくりの両立を図るとしている。



