ヤマハ発動機株式会社は9月1日、新薬開発(創薬)や抗がん剤の効果を検査する際などに、薬効を評価する試験工程で細胞(塊)のピッキング等を行うロボット「細胞(塊)ピッキング&イメージングシステム」(写真)を開発し、第1号機を導入したことを発表した。
ピッキング&イメージングシステムの名称は「CELL HANDLER」(セルハンドラー)。導入したのは公立大学法人 福島県立医科大学。
同社は次のようにコメントを発表している。
「CELL HANDLER」は、手動では困難であった速度と精度で目的の細胞(塊)を選択、高密度培養プレートへ、一つずつ移動するとともに撮像、画像情報を取得・データ化します。
当社表面実装機(サーフェスマウンター)の超高速・高精度なピック&プレース技術を応用し、より微細で壊れやすい細胞(塊)に合わせて新開発した吸引吐出技術や撮像・画像処理技術を搭載しています。あわせて専用のディスポーザブル(使い捨て可能)なチップと容器も独自に開発しました。
当社表面実装機(サーフェスマウンター)の超高速・高精度なピック&プレース技術を応用し、より微細で壊れやすい細胞(塊)に合わせて新開発した吸引吐出技術や撮像・画像処理技術を搭載しています。あわせて専用のディスポーザブル(使い捨て可能)なチップと容器も独自に開発しました。
現在、どの抗がん剤がどのようながん細胞に効果を発揮するのかを調べる「抗がん剤感受性検査」や「バイオマーカー試験」が行われているが、検査には莫大な時間とコスト、人員がかかっているため、その自動化が望まれていると言う。「CELL HANDLER」により、細胞(塊)を用いた試験の一部を自動化することで、薬効の高い治療薬の開発がより速く低コストで行えるようになり、ひいては医療費の抑制にも貢献できるのではないか、と期待を覗かせる。
この取り組みは、2016年からの3ヵ年における新中期経営計画の「成長戦略の加速・強化」の一環であり、今後はハードの提供に合わせて関連サービスの充実を図り、新薬の研究開発や個別化医療などに貢献していくとしている。
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