有料老人ホームに「Xperia Hello!」を試験導入へ コミュニケーション頻度や心身の変化を効果検証

ソニー・ライフケア株式会社傘下のライフケアデザイン株式会社は、運営する介護付有料老人ホーム「ソナーレ浦和」等において、入居者のコミュニケーション活性化やQOL(生活の質)向上等の効果検証を目的に、ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社が販売しているコミュニケーションロボット「Xperia Hello!」を試験導入することを発表した。

介護付有料老人ホーム「ソナーレ」シリーズでは、“Life Focus”を事業コンセプトとして掲げ、身体状況や認知状況が低下する傾向にある高齢者の生活が豊かなものになることを目指し、その取組みの一つとして「Life Focus ACTIVITY」を推進している。

「Life Focus ACTIVITY」の一環として、ソニーモバイルコミュニケーションズが販売しているコミュニケーションロボット「Xperia Hello!」を活用し、Xperia Hello! が身近にいる生活が入居者の心身やコミュニケーションにどのような影響を与え、「QOL向上に資するかを検証するため、このたび試験導入する運びとなった」と導入経緯を説明している。


ソニーモバイルコミュニケーションズが販売する「Xperia Hello!」

今回の試験導入では、Xperia Hello! に声をかけるだけで、簡単にLINEメッセージやSkypeを通じたビデオ通話ができるコミュニケーション機能や、天気やニュース等の情報を提供するインフォテインメント機能等を活用する。入居者とその家族の協力のもと、「Xperia Hello!」を実際に利用した感想や意見、また、コミュニケーションの頻度や心身の変化、ロボットとの関わり方などの効果検証を行う。

具体的には、「「Xperia Hello!」を介した入居者とその家族とのコミュニケーション」、「入居者とXperia Hello!とのコミュニケーション」、「Xperia Hello!を介した、ホームのスケジュールや天気・ニュース等の情報取得」という3本柱で検証を行うといい、今般の取組みで得られたフィードバックは、介護サービスの向上に役立てるとともに、「ソニーグループの商品企画や開発部門等と共有してまいります」と述べている。



「Xperia Hello!」は、あたかも‟家族の一員”のように、家庭内での会話を促したり、家族を見守る安心感や生活情報を提供するなど、日々の暮らしをアシストするコミュニケーションロボット。カメラでユーザーを認識し、日々の生活に必要なニュースや情報などを一人ひとりに向けて能動的に話しかけるほか、人の声がする方を向き、音声だけでなくしぐさや表情でも会話を楽しめる。

ソニーが有するロボティクス技術を、センサーと連動して対話機能を実現するソニーエージェントテクノロジーと組み合わせることで、能動的に周囲の状況を認識し、自ら動いて話すことができ、LINEを使ったメッセージの送受信や、Skypeの通話機能、ビデオ伝言機能を搭載。Xperia Hello!を介して、家の外にいる家族とメッセージのやりとりや通話も行うことができる。

日々の生活に必要なニュースや交通情報、天気予報、伝言などの各種情報を、一人ひとりを認識して能動的に発話し、知らせることも可能で、これら機能が介護付老人ホームにおいてどう活用できるか検証していきたい考えだ。

ライフケアデザインは今月6日、今回Xperia Hello!の導入が決まった「ソナーレ」シリーズにソニーの犬型ロボット「aibo」を導入したことを発表している。

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ロボスタ編集部

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