エプソンが「人協働ロボット」を開発 2025年内に日本と欧州で販売

セイコーエプソン(エプソン)は、製造業に加え、ライフサイエンス分野や製薬業界での活用を見据えた人協働ロボットを開発した。2025年内を目途に日本および欧州での販売を開始、今後対象地域を順次拡大する予定だ。

エプソンは40年にわたる産業用ロボットの開発・販売実績を基盤に、これまで主に産業用ロボットが対象としていた製造業だけでなく、ライフサイエンス分野や研究所などでの人が介在する工程やプロセスの自動化を提案し、より多様な業界へのソリューション提供を加速するとしている。



クリーンルーム対応・高精度制御・直感的な操作性

近年、製造業では熟練労働者減少に対する課題意識や生産性向上のニーズが高まり、ライフサイエンス分野では高精度かつ再現性の高い作業に加え、コンタミネーション(汚染)を防ぐための厳格な衛生管理が求められている。また製薬業界や研究所では、繊細な作業を安全かつ清潔に行う必要がある。

エプソンはこれらのさまざまなニーズに応えるため、クリーンルーム対応・高精度制御・直感的な操作性を備えた人協働ロボットを開発。同社はこの新たな人協働ロボットを通じて、製造業の多様なニーズに応えるだけでなく、ライフサイエンス分野などの需要にも対応し、より多くの業界における生産性向上と作業の自動化を支援するとしている。

製品の特長

6kg可搬・900mmアームクラスにおける最適バランス設計のロボットアーム
製造ラインや研究機関での搬送に適した可搬重量6kg・アーム長900mmクラスで、業界トップクラスの軽量・省スペース設計を実現。本体重量17kgの軽量設計により、移設や再配置が容易となっている。


限られたスペースや運用環境の変化に対して柔軟に導入ができるロボットアームは、実験室での搬送用途や、生産ラインへの組み込みにも最適。


無人搬送車(AGV)や自律走行ロボット(AMR)への搭載を想定した小型・軽量コントローラー
サイズ W440 x D205 x H135mm、重量約6kgの小型コントローラーはモバイルロボットへの搭載や限られたスペースでの設置にも適している。


幅広い電源に対応
AC 100V〜230VおよびDC 48Vに対応し、さまざまな設置環境に対応。


クリーン環境対
ISO 14644-1 Class 5準拠のクリーン搬送能力とIP54準拠の防塵・防滴性能を標準装備。
ネジ穴や鋭角なエッジを極力排除した滑らかな外装設計により埃や汚れの付着を防ぐことで、衛生的な状態を保ち、クリーンルーム環境でのコンタミネーションリスクを軽減する。


プログラミング言語Pythonに対応
広く使われているプログラミング言語Pythonを採用。従来の産業用ロボットで必要とされる専門的なプログラミング言語を新たに習得する必要がなく、研究開発やシステムインテグレーション現場でのスムーズな導入と柔軟なカスタマイズを実現。

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ロボスタ編集部

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